第4回 マスコミからも注目された「英語の佼成」

読売ウイークリー前回までは、スポーツの面から、「佼成女子で伸びる」エッセンスの抽出を試みた。つづいて今回と次回は、学力の面、特に「英語教育」の側面から、英語科も担当されている江川昭夫教頭に取材を試み、「佼成女子で伸びる」エッセンスにアプローチする。

その過程で明らかになった、
「英語が伸びると、全学力が伸びる」
という意外な事実とは?

■マスコミに登場した「英語の佼成」

2008年10月上旬、佼成学園女子の広報室には、問い合わせの電話が殺到した。広報室長も兼任されている江川教頭は、その時のことをこう振り返る。
「『英語の佼成』が、ようやく世間に認知されたな、という感じでしたね」

2008年は佼成女子の名前が全国規模で広く知られた年であった。その原因は、ハンドボール部などの大活躍と、週刊誌で好意的に取り上げられた「英語の佼成」という記事である。特に、10月の『読売ウイークリー』、12月の『サンデー毎日』の記事が出た直後は、前述のように学校に問い合わせの電話が殺到し、公式サイトのページビューもケタ違いに伸びたという。
「女性に『英語』は絶対必要な道具。そのため近年の佼成女子は、特に英語に力を入れて教育してきました。それが周知されるのに、実に4年がかかりました」と江川教頭も感慨深げだ。

読売ウイークリー

▲『読売ウイークリー』2008年10月5日号

■「英語の佼成」とは?

image001

▲進学フェアで保護者に「英語の佼成」をアピールする江川教頭
ここ数年、佼成女子は英語教育に最も力を入れてきた学校として有名である。「高校教育界のプロジェクトX」とよばれる山本喜平太校長により、留学を含めた英語教育の改革が断行され、成功をおさめている。
中学では「イマージョン教育」という、音楽、美術、体育、パソコンの4科が、英語のネイティブスピーカーと専門の教員によって進められる。これにより生徒たちは、公立中学の実に3倍もの時間を、どっぷり「英語漬け」になる。
さらに春と秋に開催される「英検まつり」では、英検直前の2週間、毎朝25分間かけて、英語科教師が作成した単語・熟語のチェックシートを全校挙げて取り組んでいる。
そして2004年には、まるまる1年間をクラス全員がニュージーランドに留学する、「高校特進留学コース」を新設。現地校での授業は単位として認められ、留学前後の準備・復習のための特別カリキュラムも完備された。
「より実学志向で、使える英語を身につけるにはどういうことをすべきか」(江川教頭)ということを、教職員が一丸となり徹底的に追求した結果が、ようやくマスコミで大きく取り上げられた。

■英語に力を入れたら、難関大学合格者数が増えた

そういった「英語の佼成」を作り上げた結果、当然のように英語の偏差値は上昇した。例えば高校3年生の場合、英語の偏差値は入学時点より「10」も上がっていた。これは驚くべき数値である。入試偏差値はここ数年あまり変わっていないにもかかわらず、入学後の英語学習でここまで上昇したのだ。まさに「佼成女子に入った子は伸びる」を体現した成果だといえる。

驚くべきはこれだけではない。これに引っ張られるように、早稲田・慶応・上智・東京理科や、G-MARCHとよばれる学習院・明治・青山学院・立教・中央・法政、東京女子・日本女子など、難関大学への合格者数も大幅に上昇しているのだ。

これはなぜなのだろうか?
次回で明らかにする。

難関大学合格実績

▲2008年度は特に、早稲田・慶応への合格者が急増している。



(文責・写真: 教育ライター 吉本真一)

【徹底検証】なぜ佼成女子に入った子は伸びるのか(5)