皆さんこんにちは。校長の山内日出夫です。
毎月1回(月・中頃)、校長としての私の感想や考えを「山内校長の【和顔愛語】(わげんあいご)」として、当ホームページで発信しています。学校のこと、生徒たちのこと、世の中のことなどを織り交ぜながら、皆さんと何かを共有できればと思います。どうかよろしくお願いします。
第2回目の今回は、「合宿」と題してお伝えします。

「ひとつ屋根の下で、同じ釜の飯を食う」という言葉があります。「コミュニケーションの効率化」などを議論する人たちからすれば、何と古めかしい表現かと笑われるかもしれません。

しかしゴールデンウィークに行う高校3年生たち(講習室参加者)の勉強合宿は、やはり「ひとつ屋根の下で、同じ釜の飯を食う」世界なのです。

私たちの学校にはたくさんの「名物」があります。そのひとつが「合宿」です。
とあるお客さまが私を訪ねて来られ、学校に布団がところ狭しと積み上げられた姿を見て不思議がっておられました。
「学校では先生方の宿直があるのですか?」
「それにしては布団の数が多すぎますが」と。
さらに首を傾げるのは、スポーツフェスタ(体育祭)や乙女祭(文化祭)等でも、実行委員等生徒たちが大勢で合宿を行ない、企画や執行方法を決めていくことについてです。

クラブ活動での合宿は一般的で理解の範疇(はんちゅう)にあるようですが、「勉強」や「行事の準備」さらには、「留学コースの校内、ニュージーランド現地」で合宿を行うということは不思議な世界にあたることのようです。

しかし合宿後の生徒たちの「心構え」を見れば、それは不思議なことでもなく「なるほど」と納得いくことになるはずです。
ゴールデンウィークでの勉強合宿では、最終日に生徒一人ひとりが「総括」といって、教室の教壇に立ち、合宿の反省やこれからについて発表します。
私も必ず立ち会い、生徒たち一人ひとりの言葉に耳を傾けます。生徒たちはそれぞれに色々なことを話しますが、ひとつだけ共通するのは、異口同音に「一人では逃げてしまうので、皆と一緒にやれて良かった」という発露です。
受験もひとりで戦うのではなく、ここにいる仲間たちと一緒に戦えると言う「大きな安心感」を合宿ではつくりあげることになります。
このことは私たちの学校で行っている「全ての合宿」に共通していきます。「仲間たちがいる」ということを実感するのです。

「ひとつ屋根の下で、同じ釜の飯を食う」、言葉は古めかしいかも知れませんが、中味は意外と新しいのです。

(佼成学園女子中学高等学校校長 山内日出夫)