高校卒業式平成23年3月8日(木)、本校講堂にて佼成学園女子高等学校の卒業式が執り行われ、125名が本校より旅立ちました。
卒業生の皆さん、おめでとうございます!

小雨がちらつくお天気とはなりましたが、ついに卒業の日を迎えた高校3年生たちの顔は晴れやかでした。
着なれた制服も今日が最後。卒業生たちはれいほう会(同窓会)の皆さんがプレゼントして下さった手作りのコサージュを胸に、担任の先生を先頭に入場。保護者の方々や教職員、在校生の暖かい拍手に迎えられました。担任の先生もおそろいのコサージュです。
手作りのコサージュをつけて入場
卒業証書授与
卒業証書授与では、先生が全員の名前を読み上げ、生徒が返事をして起立していきます。そしてクラス代表が卒業証書を受け取り、式典後のホームルームで担任の先生から一人一人に手渡されます。
卒業生A組23名、B組26名、C組30名、D組23名、E組23名、計125名の名前が順番に呼ばれていき、保護者の方々が見守る中、全員が佼成女子を卒業しました。
校長先生の告辞では、先生が40年前に高校を卒業したときの将来に対する不安や戸惑いの気持ちのときに出会った「森の中のデカルト」という逸話を教えていただきました。
山内日出夫校長

「17世紀の著名な哲学者であるデカルトはあるとき、森の中で迷ってしまいました。歩いても歩いても森から出られず、さまよい続け、最後には立ち止まってしまった。
このような体験から、デカルトはあることに気が付きました。森の中で迷ったら、あっちへ行ったりこっちへ行ったりせずに、ましてや一か所に立ち止まることなく、どのような方法であっても一つの方向を見出してまっすぐに歩いていけば、森の中の迷いから抜けることができる。例え遠回りであったにせよ、明確な心、目標、夢、希望があれば、森の中の迷い、すなわち自分の迷いから解放されるということです。
私自身がそうしてきたかと問われれば、わからないと答えるしかありませんが、そうやって生きていきたいという気持ちでやってきたことは事実です。皆さんもぜひ、森の中のデカルトのように、どのような方向であってもそこを見定め、まっすぐに歩み続けていただきたい。その先には、必ず何かを、多くのことを得ることがあると思います」

学園長論告では、酒井理事長が学園長の庭野日鑛先生の論告を代読して下さいました。

「人とあいさつをするとき、お変わりなくお過ごしですか?はい、おかげさまで、などと言います。しかし分子生物学の分野からみると、私達の体を作る細胞は、ものすごい速さで生と死を繰り返しており、お変わりないということはあり得ません。つまり、私たちは日々変化しており、毎日新しい人生を生きているのです。今日の1日は自分が生まれてから初めての日、さらには宇宙始まって以来の日であり、何と新鮮な素晴らしい日ではありませんか。
蓮如上人が仏教の話を聞くときの3つの心得を説いています。
一、この度のこのご縁は 初事と思うべし
一、この度のこのご縁は 我一人の為と思うべし
一、この度のこのご縁は 今生最後と思うべし
このご縁は、仏教のことだけではなく、例えば人の出会いも初めての出会いであり、最後の出会いかもしれないと受け止め、家族との触れ合いも、友人との触れ合いも、すべて初めてのことと受け止める。そしてこの瞬間に自分は、誕生したのだという気持ちで生きていく。そのような刻々と訪れる今を素直に受け止めることができれば、初々しい若葉のような人生になるに違いありません。
順調な1日、思い通りにいかない1日、どちらの1日も二度と同じ日はないことを忘れずにいれば、何事に対してもありがたく感謝で受け止められ、今ある命に感謝することで、誰でも今すぐに幸せになれます。そのことをお伝えして、本日の祝辞とします。」

表彰
引き続き、酒井理事長より学園長賞、山内校長から3ヶ年皆勤賞、東京都知事賞、東京私立中学高等学校協会賞、日本私立中学高等学校連合会長賞などの賞が授与されました。
在校生代表、鈴木雅咲子さんからは、感謝でいっぱいの送辞が贈られました。
送辞
「ちょうど1年前大震災の際にも、先輩たちの力強さに助けられました。動揺している私たちに危ないから机の下に入るように、また校庭への避難をリードして下さるなど、私たちを守ってくださいました。スポーツフェスタではあらゆる運営で先頭に立ち、会場全体を盛り上げていく姿を見ました。乙女祭では勉強で忙しく辛く大変な日々を送る中、笑顔で取り組んでいる姿を見て、とても感銘を受けました。団結力を持ち、いつも笑顔の先輩方にとてもあこがれました。部活動でも優しく厳しく指導して下さった先輩方からは、本当に多くのことを学びました。
楽しいことも辛いこともありましたが、常に一歩前にいた先輩方が、私たちは大好きです。いただいたたくさんの思いはいつまでも心の中に残っています。これからは、私たちが後輩へと伝えていきたいと思います。また学校へ元気なお姿を見せにいらしてください」
答辞
卒業生代表の東狐佳穂さんからの答辞は、学校生活の思い出と先生方、友達への感謝の言葉で綴られていました。
「東日本大震災から間もなく1年になろうとしています。この震災を通して、日常生活が遅れることの幸せを感じることができました。また、私たちが入学した2009年は新型インフルエンザの猛威が日本中を震撼させ、私たちが楽しみにしていた行事にも影響がありました。留学クラスの旅立ち、オーストラリアへの修学旅行、合唱コンクール、3年生になって運営したスポーツフェスタ、節電でほとんど冷房が使えなかった夏、乙女祭での扇の舞は、本物の桜の花びらのように舞っていたと思います。
受験以外でも、いろんな分野で努力した仲間がいます。部活動を3年間続けてきた人たち。英検では1級合格者が2名も出ました。人が見えないところでボランティア活動に力を注いでいた人もいます。
私たちの高校生活は今日で終わります。これまで温かく見守ってきてくださった先生方、間違った行動をしたとき怒って下さり、ありがとうございました。体の傷だけでなく心の傷も癒して下さった保健室の先生、校内をすごしやすく整えて下さった事務室の皆さん、本当にありがとうございました。家族には18年間ずっと支えてもらいました。心配も迷惑もたくさんかけてきました。いつか恩返しをしたいと思います。
私は将来、私を支えてくれた人たちのように、大きな人になりたいです。人の痛みがわかる人になりたいです。そうなるために大学では自ら積極的に行動し、様々な人とかかわっていきます。
私の大好きな花水木 (はなみずき)の花は、三月にはまだ小さく固いつぼみだということを先日初めて知りました。入学したばかりのころ、私の心は小さく固い殻に閉じこもっていました。こんな私を受け入れてくれてありがとう。友達がいなかったらここまでくることはできませんでした。高校3年間は瞬く間に過ぎてしまいました。この3年間は私の宝物です。佼成学園に入って本当に良かった。特別な時間をありがとう。この言葉を胸に、未来に続くこの道を歩いていきます。」
東狐さんの言葉はまっすぐに会場全体に届き、経験を分かち合ってきた卒業生たちからはすすり泣きの声が漏れました。
最後に送別の歌、校歌を斉唱し、しっかりと礼をして、卒業生たちは退場していきました。
閉会を告げる井上教頭の声も、少し震えていたようです。
退場
高校卒業生

卒業式は学園生活の集大成。そのことを例年以上に強く感じた卒業式でした。
卒業式がそれぞれの生徒にとって特別なものになるかどうかは、ひとえに、どんな充実した学園生活を送ることができたかに尽きるかと思います。
今年の卒業生たちは、実にいろんなことに見舞われた学年でした。新型インフルエンザの影響で楽しみにしていたヤングアメリカンズのアウトリーチプログラムは中止となり、乙女祭も日程の縮小。そしてなんといっても、東日本大震災の時に最高学年であったこと。変則的なことが重なり、後輩たちにも頼られたでしょう。
しかしこの経験は、卒業生たちの人生に必ずプラスになると信じています。
卒業生たちのこれからの幸せを願ってやみません。

(佼成学園女子中学高等学校 広報室)

卒業生各種受賞者一覧

  1. 内部表彰
    • 学園長賞 A組 大橋朋実
    • 三ヵ年皆勤者 
        A組 坂田史奈 
        B組 大高恭子、菅野泉、竹内奈絵、永野賀代、西尾美音、原田夏帆  
        C組 小川夕季、菅原弘美
        D組 田中理紗
  2. 外部表彰
    • 東京都知事賞 E組 青山由里杏(日本英語検定1級合格 オーストラリア大使賞受賞)
    • 東京私立中学高等学校協会協会賞 D組 今枝真子、夏目真咲
    • 日本私立中学高等学校連合会長賞 C組 中西里奈
    • 東京都高等学校体育連盟体育優良生徒 D組 笠木映李
    • 東京都私立中学高等学校協会第八支部保健体育研究会賞 D組 田中理紗
    • 東京都高等学校文化連盟文化活動優良生徒 B組 小玉佳那、永野賀代
    • 高松宮記念杯第62回全日本高等学校ハンドボール選手権大会優秀選手 D組 夏目真咲
    • 東京都高等学校体育連盟優秀校(ハンドボール部)
    • 平成23年度東京都高等学校体育連盟優秀選手(ハンドボール) D組 夏目真咲、松原早希
    • 平成23年度東京都高等学校体育連盟ハンドボール専門部年間優秀選手賞 D組 今枝真子、江口佳奈、笠木映李、小坂楓、松沢杏奈
    • 平成23年度東京都ハンドボール協会優秀選手
      • アジア女子ユース選手権大会出場 D組 今枝真子
      • 日・韓・中ジュニア交流大会出場 D組 夏目真咲
      • 全国高等学校総合体育大会 女子3位 D組 石森雅乃、今枝真子、江口佳奈、笠木映李、小坂楓、佐々木瑠璃、夏目真咲、松澤杏奈、松原早希、元長由佳、矢崎もえ、山中永莉
      • 第66回国民体育大会 少年女子 第3位 D組 今枝真子、江口佳奈、笠木映李、小坂楓、夏目真咲、松澤杏奈、松原早希
    • 東京都高等学校吹奏楽連盟理事長賞 A組 栗山真紀江