中1理事長講話6月6日(水)、佼成学園本部の酒井理事長による、中学1年生を対象とした講話が行われました。
酒井理事長は学年別に講話の授業を設けて下さっており、4月に入学した中1には今回が初めての理事長講話。
まずは佼成学園の創立者である庭野日敬先生のこと、校訓である「行学の二道」、5つの実践「あいさつ」「食前食後の感謝」「校門出入り一礼」「身だしなみ、整理整頓」「思いやり」について、生徒たちとの対話を交えながら、楽しくお話しをいただきました。

皆さんが佼成女子を選んでくれたことを、とても嬉しく思っています。
私は昨日、大阪から帰ってきたばかりですが、昨年12月に佼成女子がNHKの番組に取り上げられたり、5月27日のサンデー毎日にも掲載されていたことが、小中学校の子どもをお持ちのお父さん、お母さん方の間でずいぶん話題になっていました。
佼成女子はどんどん有名になってきていますが、これからもっと有名になっていくから、皆さんは胸を張って下さい。これから英検まつりも始まり、中1から一生懸命英単語に取り組みます。昨年度は、いちばん難しい1級に高校から3人も受かってます。高校に入ると1年間留学クラスもあって、みんな英語がペラペラになって帰ってきます。みんなも、中学校のうちに英検2級をとるくらい、一生懸命勉強して下さい。そのためには、中1からの勉強が大事ですよ。

今日は皆さんに、この佼成学園という学校を作って下さった、庭野日敬先生のお話をします。佼成女子は、たくさんの女の子に学んでもらって、世の中の役に立つ立派な人になってもらいたいと、庭野先生が創立されました。庭野先生は、残念ながら、平成11年に92歳で亡くなられています。
ここに“Global Ethics”(国際的な倫理)という本があります。これは、スイスのジュネーブに私が講演に行ったときに、私の前に講演されたギュンターさんというドイツ人が配った本で、世界的に人々の幸せと平和のために活躍した有名な方の名前が載っています。マハトマ・ガンジー、マザー・テレサ、サン・スーチー、ダライ・ラマといった誰もが知っている名前の中に、この学校を作った庭野日敬先生のお名前もあります。あなた方が入学したこの学校を作った人は、そういう先生なのです。
1985年、庭野先生は、ニューヨークの国連本部において、世界の大統領や首相が集まっている席で世界の宗教者を代表して、平和をうったえました。世界中を旅行し、アフリカのケニアにも行って子供たちを物心両面で励ましました。
バチカンに世界から600人もの宗教指導者が集まってみんなの幸せのための話し合いをしたとき、2人だけ特別な椅子に座りましたが、それがローマ法王ヨハネス・パウロ二世と、庭野先生です。
1979年には宗教界のノーベル賞といわれる「テンプルトン賞」も受賞されています。この賞は、宗教家の中でいちばん世界で平和のために貢献した人に贈られている賞で、日敬先生の友人のマザー・テレサも受賞されています。
皆さん、この学校を作ってくれた庭野先生が、いかに世界的に有名な方であることがよくわかったと思います。世界にはいろんな宗教がありますが、そのすべての中でもトップリーダーでした。

■校訓「行学の二道を励み候べし」と5つの実践
そんな庭野日敬先生がこの学校を創立したときにつくられたのが、「行学の二道を励み候べし」から始まる校訓です。皆さんの生徒手帳にも書いてありますね。
行学の二道。学の道とは、一生懸命勉強することです。佼成女子の生徒は勉強好きでなくてはいけません。
行の道とは、行いをしっかりとしましょうということです。人をいじめたり、友達の悪口を言ったりしていると、その子は大きくなると人から相手にされなくなります。この学校でいちばんやってはいけないことは、人をいじめること、お父さんお母さんを悩ませることです。
その行の道のための5つの実践。それは、「あいさつ」「食前食後の感謝」「校門出入り一礼」「身だしなみ、整理整頓」「思いやり」です。
あいさつについてですが、佼成女性の生徒は、朝、目を覚ましたら家族に「おはようございます」。学校に行くときは「行ってまいります」。学校に着いたら友達や先生に「おはようございます」。友達に迷惑をかけたら「ごめんね」とお詫びができる。名前を呼ばれたら「はい」と返事ができて、いいことをしてもらったら「ありがとう」とお礼が言える。帰るときは「さよなら」、家に帰ったら「ただいま」、寝る前は「おやすみなさい」。そういう挨拶がきちっとできる心がけをもちましょう。
食前食後の感謝の実践ですが、私たちは毎日、お野菜や家畜の尊い生きている命を頂戴している。だから、「いただきます」。終わったら「ごちそうさま」。そんなふうに、食前食後にきちんと言える中学生になってもらいたい。日本人には「もったいない」という言葉があります。尊い命を頂戴しているという気持ちがあれば、ものをそまつにしない、無駄にしないという日本の文化を実践できるでしょう。
校門出入り一例の実践。例えば、スポーツ選手は、負けても買っても礼で終わります。学校は遊び場ではありません。身体を鍛え、心を鍛えていく厳粛な場ですから、入るとき一礼、帰るとき一礼できる、けじめのある生徒になっていきましょう。
身だしなみ。整理整頓の実践。心が乱れている人は、服装が乱れます。整理整頓や身だしなみができない子は、勉強ができません。だから、しっかりと服装もちゃんと整え、身の回りの整理整頓はちゃんとやる。脱いだ靴はそろえる。使った椅子は戻す。こうやって、身だしなみや整頓ができるような素晴らしい女性になっていく。これが佼成女子の生徒の心掛けです。
最後に親切、思いやりの実践。これがいちばん皆さんにやってもらいたいことです。家の中で、お父さんお母さんや家族に親切にすること。学校ではお友達や先生にも親切にすること。先生が気持ちよく授業ができるように、ちょっとした心がけをすること。いろんな人に親切にする。そういうことを心掛けてもらいたい。

校長先生のところにたびたび、佼成女子の生徒に親切にしてもらったというお礼の手紙や電話が来ます。ある中学校1年生が、千歳烏山の駅で、おばあさんに道を聞かれて、その目的地の区民センターまで案内したそうです。そしてまた駅まで送ってくれたそうです。そのおばあさんは、20年前まで区立中学の先生をしておられた方で、そういう生徒が世田谷区にいることを知って嬉しかったと、校長先生にお電話をしてくださいました。
この話は一例で、そういうことが実はたくさんあります。
庭野日敬先生が生徒たちに決めてくれたこと。行学の二道に励みましょう。勉強をしっかりやって、希望の大学に入って、立派な仕事につけるようになりましょう。しかし、いくら勉強ができても、人に不愉快な思いをさせる人にはならない。
今日はそういうお話をさせていただきました。
これからも時々、皆さんのプラスになる話をご披露したいと思います。

(佼成学園女子中学高等学校 広報室)