今年の3月に大学を卒業した佼成女子の19年度卒業生たち。実はその中に、教師という職業を選んだOGが4人もいたのです。
同じ学年、しかも同じクラスの卒業生から4人も先生が誕生したのは初めてのこと。
これには先生方もびっくりすると同時に、同じ道を歩んでいく仲間になってくれたことを、とても誇らしく思っています。
今日はその4名の先輩方に懐かしの母校においでいただき、お話をうかがいました。

卒業生
左から

  • 橋本瞳さん 日本女子大理学部数物科学科卒 都内私立女子中高一貫校 数学科講師
  • 遊佐美郷さん 法政大学キャリアデザイン学部キャリアデザイン学科卒 市立中学校社会科講師
  • 柴田沙織さん 明治大学文学部文学科日本文学専攻卒 都内私立男子中高一貫校 国語科講師
  • 山根すみれさん 中央大学文学部東洋史学科卒 都内私立共学中高一貫校 社会科講師

(いずれも佼成女子19年度卒業生 
卒業時担任 山室佳子、高2担任 田中延佳、高1担任 有路恵造)

- 皆さんは、全員が19年度卒業生で、クラスメイトなんですね。同じクラスから4人も教師になったというので、校内でも話題になりました。教師の道を志したのはいつぐらいから?

橋本 私は高校から佼成女子に入ったのですが、中3のときに早めに入学が決まったので、公立受験をする同級生たちに、もともと好きだった数学を教えていました。その時、教えるのは面白いなと思ったんですね。そこで、佼成女子に入って高1の最初の二者面談の時に、担任の有路恵造先生に「数学の先生になりたい」と言ったのが最初です。それを目標に、それだけを考えて進路も決めました。実は、数学の先生である有路恵造先生にはずっと数学の教師志望を反対されていたのですが(笑)、志望学部こそ変えたものの、初志貫徹しました。

― 橋本さんは大学に入ってからもチューターとして後輩たちを助けてくれていましたね。

橋本 大学が指定校推薦で早めに決まったので、高3で中学生の数学の授業でチューターをさせていただいて。それがきっかけになって、大学の後期の試験が終わった2月だけは毎年チューターをしていました。そのあと佼成女子での教育実習もあったので、今日は母校の久々感もなく(笑)。
意識してやっていたわけではないですが、学校の教育現場に入ってチューターをやっていたのは就職でも評価されるので、佼成女子でそういう経験ができたのは良かったです。

柴田 私は高2の面談で、古文が好きなら教師はどうかということを先生に言われたことがきっかけといえばきっかけです。本当は、演劇をやっていたのでその道に進みたかったのですが、手に職を持っていないと不安なので、保険という意味もあって教員免許を取りました。演劇は続けていましたが、あるとき本当に自分が演劇に向いているのかなというところで我に返って。最終的に教師になろうと決めたのは、教育実習をやってからですね。佼成女子での教育実習で後輩たちに優しくしてもらって、私でもできるなと思ってしまったんですね(笑)。

山根 実は、私は中学校時代の社会の先生の授業にいろいろと不満があって、先生のせいにするわけじゃないですけど、社会が嫌いになってしまったんです。私だったら生徒にこんな思いさせない、という気持ちがどこかにありました。それが、佼成女子に入ったら、政経でも日本史でも全部楽しくて。私もこういうふうに、生徒に勉強が楽しいとか、授業の50分間がいいものだと思えるようにしてあげたいなと思って、教師を志すことにしました。

遊佐 私は学校があまり好きではなくて、佼成女子も実はすべり止めで入りました。なので、高校の最初の2年間は、部活にも入らず、講習にも出ず、受験もピンとこない。そんな時、高3の担任だった山室佳子先生が教師という仕事についてこんな話をされたんです。「高校生にもなると教師と生徒でも相性がある。介入の仕方も、生徒との相性で方法を考えるんです」。その考え方が新鮮で、教師って面白いかも、と思いました。

卒業生座談会山根 私、もう一つ遊佐さんの教師になるきっかけを知ってますよ(笑)。高3の日本史の授業で、田中延佳先生が授業の流れで自分の気持ちを熱く語ったときに、遊佐さんが「私もああいうことやりたい!」って言ってたんです。

遊佐 そうそう、田中延佳先生は授業中に時々語られることがあるんですが(笑)、それに何かひきつけられるんです。そういえば私は今、授業で環境問題について時々熱く語ってますね。そしたら生徒に、「先生、そういう系好きだよね」ってこの間言われました。

全員 田中延佳イズム入ってる!(笑)

遊佐 本当は大学に入ったら楽しいことがいっぱいあって、アルバイトとサークルでいろんな仕事につながる体験もして、教師以外の道もあるじゃないかと思いました。でも、高校の卒業式で先生に「教育実習で帰ってきます」と言ってしまったんです。私、言ったことは守るんです(笑)。自分の中の約束を守るために教職を取って、教育実習にも来ました。実際にはアルバイトで販売、サークルで広告制作を経験して、楽しかったけど、どちらも将来の仕事としては違うなと思っていたのです。でも、教育実習終わったら教師もむかないなと思って。授業がボロボロで。でも生徒たちが優しくて。こんなに授業ができないんじゃ生徒たちに申し訳なくて教壇に立てないと思って、9月くらいから就活もしたんですがそちらもうまくいかなくて、いろんな人に悩みを聞いてもらいました。
最終的には公立採用の採用浪人をしようと思ったところで、ボランティアをしていた中学校から非常勤講師を紹介すると言っていただいて、ようやく仕事が決まったのが4月です。現在は、4校かけもちです。いろんな人に助けてもらって、現在がある感じです。

― 最近は、講師からスタートして、その後専任に採用されるケースが多いですね。私立学校は専任の募集が出ない年もあり、きびしいです。これは一般企業も同様です。
ところで教育実習の話が出ましたが、皆さん佼成女子にいらしたんですね。いかがでしたか?

遊佐 実は教育実習の時、専門外だった世界史を教えるのに精いっぱいで、黒板に書いた単語が間違っていたんですね。生徒がそれに気が付いて、でも直接指摘したら私がテンパると思って、後ろにいる指導教諭の先生に伝えて、指導教諭の先生から私に指摘が来て。あとから指導教諭の先生に「生徒に気を遣わせてどうするの」って言われたんです(全員爆笑)。今の高3の子たちですが、本当に良くできた優しい子たちでした。

柴田 逆に私が生徒だったときは、実習生の先生を試すような質問などをしていました。当時は気持ちがとんがっていたとはいえ、思い出すとちょっと申し訳ない気持です(笑)。

(つづく)

(佼成学園女子中学高等学校 広報室)