Business lady drawing travel map皆さんこんにちは。校長の山内日出夫です。
毎月1回、校長としての私の感想や考えを「山内校長の【和顔愛語】(わげんあいご)」として、当ホームページで発信しています。学校のこと、生徒たちのこと、世の中のことなどを織り交ぜながら、皆さんと何かを共有できればと思います。どうかよろしくお願いします。
第26回目の今回は、「一生ものの力」と題してお伝えします。

政府や与党からの「グローバル人材育成」への提言や発言がマミコミをにぎわしています。
例えば、政府の「産業競争力会議」では、国家公務員採用試験にTOEFL等国際的な英語試験の活用が提言されています。
その提言を受け、国家公務員採用試験を統括している人事院では、2015年の総合職試験に組み込むことを検討する旨発表致しました。
さらには、日本人留学生を倍増させることや世界を相手に競う大学では5年以内に授業の3割を英語で実施すること等も目標とされています。

そして与党からは「グローバル人材育成」の”3本の矢”として、「英語教育の抜本的改革」、「イノベーションを生む理数教育の刷新」、「国家戦略としてのICT教育」があげられています。
特に「英語教育の抜本的改革」では、こちらも国家公務員の採用試験において、TOEFL等一定以上の成績を受験資格とすることがあげられ、大学においても従来の入試を見直し、実用的な英語力を測るTOEFL等の一定以上成績を受験資格及び卒業要件とするとしています。
また高等学校段階においては、TOEFLiBT45点(英検2級)等以上を全員が達成するとしたのです。

Creative Book Conceptこれらのことが確実に実施されれば、小・中・高教育、大学教育、就職試験等の一連の流れに大きな変化がもたらされることになると思われます。
国家公務員採用試験のTOEFL等国際的な英語試験の導入では、すでに英語力に重きを置き、先行的に実施している民間企業の採用試験も、いっそう導入することに弾みが付き増えてくるでしょう。
そして当然ながら教育現場では、英語教育の「質と量」それに伴っての「実績」が問われることになります。

「高等学校段階においては、TOEFLiBT45点(英検2級)等以上を全員が達成する」と提言されていますが、それでは現在の生徒たちは、どの様なレベルになっているかということです。
文科省の全国高等学校への英語力の調査では、卒業時に英検「準2級」以上を取得している生徒数は「10.1%」なのです。
提言と現実とでは、あまりにも大きな乖離があります。(だからこそ、「力を入れるのだ」ということでしょう)

TOEFLやTOEICはグローバルスタンダードですが、本校の中高一貫教育の中では「英語が学び易い」という観点から、日本英語検定協会の「英語検定(英検)」を軸に展開しています。
そして、恒例の「英検まつり」今年一回目(夏の陣)を、5月27日から6月7日まで行います。

生徒たちは、英検受験に向け、毎朝、本校独自の「英単語・熟語シート」を使い、ボキャブラリーを増やし、放課後はそれぞれが目標としている「級別講座」で学び、英語力を強化していきます。
それは、また「英単語・熟語シート」を何枚覚えられたかは、クラス毎の対抗戦でもあるのです。
年に二回「英検まつり」を行っていますが、近年では確実に「英検1級」取得者が現れ、平均値では、文科省調査の全国平均は「英検準2級」ですが、本校高校卒業時では「英検2級」以上で取得者数は25%に迫っています。

これらのことで、本校の生徒たちは提言から来る「日本社会の変化」に、十分な対応能力を備えていくことになります。
それは、大学の先にある実社会までをも見通した「一生ものの力」といえます。

(佼成学園女子中学高等学校校長 山内日出夫)