ゆめポッケ9月2日(土)、2学期始業式の時間を使って、ゆめポッケ運動の発送式及び、「ゆめポッケ親子ボランティア隊」体験発表が行われました。
「ゆめポッケ・キッズキャンペーン」運動は、世界の国々で争いに巻き込まれて厳しい生活を強いられている子供たちに真心を届けようという趣旨で行われているボランティア活動で、佼成女子の参加は今年で8年目となります。「アフリカに毛布をおくる運動」と共に、本校で毎年続けられている活動です。


佼成女子では毎年、全校生徒が参加している「ゆめポッケ・キッズキャンペーン」。今年も6月11日から20日の期間、生徒や保護者の皆さんにご協力をお願いし、子供たちに喜んでもらえそうな文房具やハンカチ、ぬいぐるみ等のおもちゃがたくさん集まりました
始業式で行われた発送式では、改めてその運動の趣旨説明、今年の運動の成果、また「ゆめポッケ親子ボランティア隊」として昨年のゆめポッケを現地に届けた生徒に夜体験談の発表が行われました。

●ゆめポッケ運動の趣旨(宗教委員長 上脇さん)
ゆめポッケ世界では、国や民族、宗教の違いを理由に多くの争いが起こっています。そうした状況で家族や友達をなくしたり、家や学校を破壊されたり、故郷から遠く離れて暮らしたりといった厳しい生活を強いられている子供たちがこの地球上にたくさんいます。そうした心に深い傷を負った子供たちに、「ものでなく真心を届けよう」「世界平和に向けて行動できる青少年を育成しよう」「子供たちに祈りを届けよう」という願いから、1999年に「ゆめポッケ・キッズキャンペーン」は始まりました。
私達の学校もその趣旨に賛同し、宗教委員会が中心となって取り組みました。私達にとっても、そうした子供たちのことを思い、ゆめポッケを作ることで、自分自身の心に思いやりや優しさを補う運動でもあったと思います。
7月20日の終業式の放課後に、ゆめポッケの袋詰め作業を行いましたが、こうした活動を通して、厳しい環境の中で生活している子供たちに私たちの想いが少しでも届けばうれしいと思っています。さまざまな品を提供して下さった皆様に感謝します。

●今年のゆめポッケ成果発表(高2 種村さん)
ゆめポッケ今年も皆さんにいろんな文房具やぬいぐるみなどを提供していただきました。クラスによっては用意した段ボールがあっという間にいっぱいになったり、個人的に提供して下さった方も複数ありました。また、中1の皆さんには英語の授業の中でメッセージカードを書いてもらったり、中2、中3には来年のゆめポッケのため、夏休みの課題として袋づくりを担当していただきました。その結果、今回24袋のゆめポッケができました。
ゆめポッケは、このあと日本全国からいったん倉庫におさめられ、来年の春ごろ、例えばアゼルバイジャン、アフガニスタン、英国・北アイルランド、スリランカ、パレスチナ自治区、レバノンなどの配布される国々の子供たちに、本校代表の中学生が直接届けることになっています。皆さん、ご協力ありがとうございました。

●ゆめポッケボランティア隊体験談(中3 鈴木さん)
今年の3月24日から4月2日の10日間、私は「ゆめポッケ親子ボランティア隊」の一員として、アゼルバイジャン共和国に行かせていただきました。アゼルバイジャンの人口は900万人ですが、そのうち約11パーセントが難民です。なぜこんなにたくさんの難民がいるかというと、アゼルバイジャンが隣り合うアルメニアと、ナゴルノ・カラバフ自治州という土地を巡って戦争になったからです。
1994年にこの戦争は停戦が成立しましたが、これにより2万人の死者と100万人以上の難民が発生しました。2013年、今なお停戦状態であり、ナゴルノ・カラバフはアルメニアに占領されたままになっています。
今回10日間の日程の中で、5つの学校、施設を訪問し、約1300のゆめポッケをアゼルバイジャンの子供たちに手渡してきました。学校もいわゆる一般の学校とは違い、難民のための学校で、先生も難民、子供たちも難民の子供たちだけです。国の支援があり、家もあり、学校にも通えてもいますが、アゼルバイジャンはまだまだ発展途上国で、貧富の格差があります。失業率も高く、仕事に就けない人がたくさんいます。なので、なかなか文房具やおもちゃといったものまで、十分に子供に買ってあげることができないそうです。
今回届けた学校では、子供たちにゆめポッケを手渡した後、一緒に遊んだりしました。折り紙やあやとりは知らないかな?できるかな?と思いましたが、少し教えてあげると、とても器用に遊んでいました。ある学校では折り紙が大人気で、私たちが帰るころにはほとんどの子供たちが自分の折り紙作品を持って、満面の笑顔で見送ってくれました。自分がもらったゆめポッケを大切に大切に抱えて帰っていく子供たちの姿が今でも目に浮かびます。
3年から5年前に夢ポッケをもらったという子供たちにも話を聞くことができました。とにかく鉛筆、ノート、消しゴム、色鉛筆、学校で使えるものがたくさん入っていて、嬉しかった。もったいなくて使えない。今も大切に少しずつ使っていてくれるそうです。もらったゆめポッケも自分一人で使うのではなく、家族兄弟と分け合って、大切に使ってくれているそうです。
アゼルバイジャンで出会った子供たちに、将来の夢、どんな大人になりたいかを聞く機会がありました。学校の先生になって、自分みたいな子供たちに教えてあげたい、軍隊に入って国を守りたい、自分たちの故郷を取り戻したい、警察に入って国のため人のために働きたい、などの答えが返ってきました。
子供たちは戦争を知りません。両親が子供の頃、避難してきました。ですから、故郷であるナゴルノ・カラバフの地を知らないのです。ですがアゼルバイジャンの人たちは、平和的な解決の上でナゴルノ・カラバフの地に戻るため、ずっと語り継いでいます。子供たちも親と同じ気持ちを持っていました。
私は今回、このボランティア隊に参加するかどうかとても迷いました。参加すれば一週間休まなくてはならず、どちらかというとあまり乗り気ではありませんでした。
しかし参加してみると多くのことを学ぶことができました。毎日の部活ができること、学校に通えること、寝る場所があるというのが幸せなことだと改めて感じることができました。
また、同じ年代の子供たちに将来の夢を聞いたとき、私と同じ夢を持っている人がいました。大変な思いをしている中でのアゼルバイジャンの子供たちが誰かのためにがんばっているのなら、もっと恵まれている環境にいる私がもっと頑張ってその夢をかなえなければならないんだなと感じました。
ゆめポッケなどの活動は微々たる力ではありますが、アゼルバイジャンの人々の想い、自分自身が学んだことを忘れないように、日々生活していきたいと思います。ありがとうございました。

最後に校長先生より、「良い報告をしていただきました。最近のシリアのニュースでも、多くの難民や子供たちが苦しんでいる状況が報道されています。ゆめポッケ運動でも、アフリカに毛布を送る運動でも、宗教委員会が中心となって、皆さんが力を合わせて後援することで、たくさんの子供たちがとても助かっている。それを胸に刻んでください」とのお話がありました。

鈴木さんの生の言葉による現地報告は、ゆめポッケをもらった子供たちの喜びが伝ってくるようでした。全校生徒にこの運動の意義が伝わったと思います。ゆめポッケ運動、来年もご協力をよろしくお願いいたします。

(佼成学園女子中学高等学校 広報室)