理事長講話6月4日(水)、佼成学園理事長の酒井教雄先生による、中学1年生を対象とした講話が行われました。中1にとっては初めての酒井理事長の講話授業ですが、この日は佼成女子のことを深く知ってもらうために、学園創立者である庭野日敬先生について、そして庭野先生が定めて下さった校訓「行学の二道」と5つの実践について、お話して下さいました。

まずは、皆さんがたくさんある私立の中学校の中から、佼成女子に入学してくれたことに対して、心からありがとうを言いたいと思います。
今日は、この佼成学園を作ってくれた庭野日敬先生のことを、皆さんにお話したいと思います。日敬先生は平成11年、皆さんが生まれる前に、92歳で亡くなってしまわれました。お葬式の時、私は葬儀委員長でしたが、たくさんの佼成学園の男女両校の生徒たちが庭野先生をお送りしてくれました。

庭野先生は、世界的な平和指導者であり、世界を代表する宗教家でした。
ここに1冊の本があります。これは、私がスイスのジュネーブでスピーチをしたとき、私の前に講演されたドイツのギュンター博士が配った小冊子です。世界にはキリスト教やイスラム教、ユダヤ教、ヒンズー教、仏教など、たくさんの宗教がありますね。ここには、その宗教界の中でも、特に世界の平和に貢献した人たちが出ています。マハトマ・ガンジー、マザー・テレサ、アウン・サン・スーチー、ダライ・ラマ、アルベルト・シュバイツァー、マーティン・ルーサー・キングといった、皆さんも名前を知っているような人たちの中に、庭野日敬先生のお名前があります。ノーベル平和賞を取った方々と肩を並べて掲載されるほど、この佼成学園を作った日敬先生は世界的に有名な方なのです。
ちなみにインド独立の父と呼ばれたマハトマ・ガンジーのお孫さんはエラ・ガンジーと言い、南アフリカでネルソン・マンデラと共に反アパルトヘイト運動をした方です。その運動のために、長男を射殺されるという事件もありました。そういう悲しみを乗り越えて、今でも世界の人々の幸せのために頑張っておられます。エラさんは一度、佼成女子にも来て下さいました。皆さんの先輩は、エラさんのスピーチを聞かせていただいて、握手したり一緒に写真を撮ってもらったりしてるんですよ。私もエラさんとはお友達で、これはスリランカで一緒に撮った写真です。(文化講演会 ガンジーさんの通訳は生徒がつとめました

私は庭野先生のおかげで、マザー・テレサやダライ・ラマともお会いできました。庭野先生とマザー・テレサは時々会って、世界の人たちの幸せについて語り合う仲でした。私もインドのカルカッタに行ったとき、マザー・テレサにお会いできました。その時、こういうお話をしてくださいました。
「私は先日、食べるものがなくてひもじい思いをしている親子のところにお米を持っていきました。そのお母さんにお米を渡したところ、お母さんはお礼を言って、お米を持って路地裏に消え、戻ってきたときはお米が半分になっていました。どうして?と尋ねたら、やはり困っているお友達親子に分けてきたのだと言いました」
最後にマザー・テレサはこう言いました。”Poor is beautiful.”。貧しい人たちは心が美しい。自分だけが食べられればいいのではなく、人のことを考えてあげる。あまりいい例えではないかもしれませんが、人間の欲は痰壺に似ています。たまればたまるほど汚くなる。欲深な人は痰壺です。自分さえよければいいのではない。心の豊かな人は、自分のことだけでなく人のことも考えてあげる人です。だから、マザーテレサは私に、”Poor is beautiful.”とおっしゃったのですね。
庭野先生は、世界の宗教者を代表して、国連で世界中の大統領たちの前でスピーチをされたこともあります。また、世界中の宗教者がバチカンに集まったとき、2人だけ特別な椅子に座りましたが、それがローマ法王ヨハネス・パウロ二世と、庭野先生です。

1979年には、宗教界のノーベル賞といわれる「テンプルトン賞」も受賞されています。この賞は、世界の中で、人々の幸せのため、平和のために貢献した人に贈られている賞です。また、庭野先生は子供が大好きで、世界の子供たちのために一生懸命飛び回って、物心両面で励ましてきました。
そんな世界的な平和指導者であり、宗教家のトップリーダーだった庭野日敬先生が、日本の子供たちに期待をし、こういう子供になって欲しいと作ったのが、この佼成学園なのです。
庭野先生は、生徒たちにどういう心掛けを持って生活をしたらいいかということで、校訓を定めてくれました。それが、「行学の二道を励み候べし」です。行の道と、学の道、この2つをしっかりやってください。これがこの学校です。学の道はわかりますね。一生懸命勉強することです。もう1つ、行いの道です。これは、いくら勉強ができても、お父さんお母さんを悲しませたり、友達が嫌がることをしたりする子は、この学校の生徒ではありません。人を助けたり、人に感謝されたりする行いができる。そういう行いの道もしっかりやってください。これが、日敬先生の校訓であります。その行いの道の中で、日頃から5つの実践を心掛けてほしいのです。それは、「あいさつ」「食前食後の感謝」「校門出入り一礼」「身だしなみ、整理整頓」「思いやり」です。

この前も、校長先生のところに、近隣の方からお手紙が来ました。皆さんの先輩が、登校中に道に落ちているゴミを拾ってくれていたというお話でした。そういうふうに、外の方からうちの生徒をほめていただくことが時々あって、私はとても嬉しく思っています。皆さんの先輩方は行いの道を実践しているんですね。(佼成女子の行いの道 生徒の実践から
どうか、皆さんのご両親が、「娘を佼成女子に入れてよかった」「いい子になってくれた」そして6年後に「第一志望の大学に入ってくれた」と言ってもらえるような努力をしてくださいね。ありがとうございました。

(佼成学園女子中学高等学校 広報室)