ヤングアメリカンズ佼成女子高1のヤングアメリカンズ(YA)アウトリーチプログラムも8年目を迎え、今年も精鋭のジャパンツアーメンバー46名が佼成女子にやってきました。今回も高1の204名が7月16日からの3日間のワークショップを受講、最終日の18日(木)には、素晴らしい歌とダンスのショーで、この3日間の成果を見せてくれました。
18日は、朝9時半からのワークショップ、2時間にわたる舞台リハーサル、そしてショー本番というまさに目の回るような忙しさ。そんな高1たちの、夢のような1日をレポートします。

このワークショップは、音楽の力を借りて、受講生たちが殻を破り、観客の前で歌い、踊り、演じることを楽しむことが目標です。コミュニケーションは基本的に英語ですが、大事なところはYAの日本人メンバーが通訳もしてくれます。
トータル12時間でショーの準備をするためには、生徒たちがYAメンバーの一言一言を集中して聞いて動き、そしてアドバイスを受け入れられる心の状態になる必要があります。昨年のショーのビデオを事前に見ていても、いざワークショップが始まると、シャイな日本人気質が邪魔をして、言われたことが素直に入ってくるのに時間がかかるもの。しかし、毎年見ていると、生徒たちが前向きに取り組んで、ワークショップを楽しめるようになるまでの時間が年々早くなっているのも感じます。今年の高1生たちは実に楽しそうに動いており、聞いてみると、「恥ずかしかったり緊張したのは最初だけで、あとはずっと楽しい」「もう毎日楽しい」「夢みたい」といった答えが笑顔と共に次々に返ってきました。
「学校には、先生と生徒たちの縦の関係と、生徒たち同士の横の関係があります。そこに、年齢の近いYAのメンバーが、ワークショップとホームステイを通して斜めから入ってくれる。こういう違った切り口で、生徒たちの目がきらっと輝き、子供たちのいいところが出てくる。舞台で歌えた、みんなで心を合わせて踊れたということが生徒たちのこれからの自信になってくれれば、これから先の学校生活がすごくいいものになります」とは、このプログラムを導入した井上教頭の言葉です。

さて、今日は最終日。
「ショーは教え終わったから、この2時間は舞台に役立つ技術的なことを教えます。楽しんで!」とのYAの言葉で、全員がパートに分かれてワークショップ開始。
例えば2人組になって相手の即興ダンスを真似するレッスンでは、「恥ずかしいのも照れるのもわかるけど、ちゃんと相手のことを見て真剣にやってみて!」とのアドバイスがとび、心をまっさらにして集中モードに。
「これは苦手と思っても、今日の残り1日挑戦し続けてみてね。今日は自分の限界を超え続けていこう!わかった?」の問いかけに、みんなで「Yes!」。

ヤングアメリカンズ
そしていろんな音楽を流してダンスするレッスンでは、「みんながダンサーなの!」「どんな踊りも正解なの!」「楽しんで!」「心配しないで!」。
うまく行くたびにハイタッチで喜び合います。
最後に「本当にみんな素晴らしかったよ。今、自分がダンサーだと思う人!」と聞かれて、みんなが堂々と手を上げました。
2時間のワークショップが終了し、今年の舞台衣装のTシャツが配布されました。書かれているのは「Break the limits」の文字。そうまさに、「自分の限界と思っているそのラインを超えろ!」です。
ランチタイムをはさんで、今度はこれを着てリハーサルです。
Tシャツ
さて、いよいよリハーサル。合唱の注意は大きく3つ。

  1. 背筋をピンと伸ばすこと
  2. 楽しむこと
  3. 指揮者を見ること

これは合唱コンクールにも役立ちそうなアドバイスです。
「本番だと思って思い切ってやってみて。すぐにクレイジーになっちゃって!」
リハーサルを見て思うのは、YAメンバーはいつでも生徒たちの前では、本番さながらの全力投球だということ。メンバーにつられて後ろの生徒たちの動きもどんどん大きくなっていくのがわかります。生徒たちを、いい意味で引きずっていってくれています。リハーサルはほとんど細かい確認だけで、ほぼノンストップでスムーズに進みました。本番への期待が高まります。
最後にディレクターから、「自分の力を出し切ることを恐れないで。ステージ全部使って、人生最後のダンスだと思って踊って下さい」「お客さんがいちばん感動するところは、みんなが輝いて、一人一人つながっている瞬間が見えるのを感じたときだよ」との言葉で、リハーサルは終了です。

ヤングアメリカンズ
ヤングアメリカンズ
ヤングアメリカンズ
ヤングアメリカンズ
本番スタート!2時間のうち、最初の1時間はYAメンバーによるショー。高1たちが最前列で見入ります。激しいダンスから一転して美しいコーラスといった緩急のあるステージは、本当に目が離せません。今年のステージでは、YAが訪れたヨーロッパ、ロシア、アフリカといった国々を、それぞれの国の歌と共に紹介してくれました。日本には2006年に初めて訪れ、以来毎年来日しています。しかし、2011年の3月11日の東日本大震災の日は成田で足止めになり、そのまま帰国せざるを得ませんでした。その後、YAは「YA東北プロジェクト」として募金を募り、その年9月から毎年ツアーを続けています。ライトをろうそくに見立てて歌われた「I Believe」「You Raise Me Up」に、目頭を押さえた観客は少なくなかったでしょう。

さて、いよいよ高1たちが登場する第2部が始まり、客席の保護者の方々や教職員達のドキドキがマックスに。しかし、オープニングからそんな心配は吹き飛び、次々に生徒がスポットライトを浴び、またはセンターに立って堂々と歌い、踊りました。
あっという間の1時間がたち、「クレイジーな3日間」を見事やりきった高1生たちは、満員の観客にスタンディングオベーションで称えられました。
YAのディレクターからは、たくさんの協力者、特にホストファミリーの方々への感謝が伝えられ、最後に生徒代表から、YAに花束と感謝の言葉が贈られました。英語でのスピーチは、「シャイな私の心を開いてくれてありがとう。お別れがとても寂しいです。本当にありがとう」。毎年、感極まる瞬間です。
アンコールの手話を使った「If we Hold on Together」は、動く手も歌っているかのようでした。こうして、今年も、ヤングアメリカンズのアウトリーチショーは幕を閉じました。

終了後
終了後に留学クラスの1Fでパチリ。本番前に描かれた黒板のイラストに、気合があらわれています。みんなで「楽しかった!」と、やりきった笑顔を見せてくれました。
YAメンバーと高1生は、ハグタイムに笑顔と涙でお別れ。本当に濃密な、まさにクレイジーな3日間でした。これからの高校生活も人生も、みんな「できた!」という自信を持って過ごしていってもらえればと願います。

東京大学文科2類の松本実沙音さんがYAの模様を取材して下さいました。「21世紀教育を創る会」のHP「佼成女子 言葉の壁を越えるヤングアメリカンズ(1)(2)」に掲載されています。
生徒たちの様子を是非ご覧下さい。

(佼成学園女子中学高等学校 広報室)

ハグタイム