ボスボラス海峡広島土砂災害被災地の皆様へ心からお見舞い申し上げます。

皆さんこんにちは。校長の山内日出夫です。
毎月1回、校長としての私の感想や考えを「山内校長の【和顔愛語】(わげんあいご)」として、当ホームページで発信しています。学校のこと、生徒たちのこと、世の中のことなどを織り交ぜながら、皆さんと何かを共有できればと思います。どうかよろしくお願いします。
第41回目の今回は、「鯖サンド」と題してお伝えします。


鯖サンドを作る人

鯖サンドを作る人

トルコ、イスタンブールの名物「鯖サンド」を食べてきました。
トルコ語で「バルック・エキメック」と言います。
硬いフランスパンをソフトにしたバゲット風の大き目のパンに、焼いた鯖、薄切りの玉ねぎ、レタスをはさんだシンプルなサンドです。
ここに、お好みでレモン汁と塩をかけ、一気にかじりつくのです。
値段は6トルコリラ、日本円にして300円程でした。


鯖サンドを作る船

鯖サンドを作る船

また、売っている場所がとても個性的でした。
香辛料、カラスミ、蜂蜜等を売っている小さなお店がひしめく「エジプシャン・バザール」から歩いて10分程の港に、金ぴか、ぴかに装飾された船がつながれ、そこの船上で鯖が焼かれ、鯖サンドとなり売られているのです。
鯖サンドの由来は不確かですが、ご当地の方の説明によれば、港で荷役をしていた人たちの手軽で安く食べられる食事として人気がでたものとのことでした。


港の風に吹かれ、異国情緒に包まれながら食べる鯖サンドの味は、魚の食文化を持つ日本人からしてみれば、何ら違和感なく飛びつけるものでした。
ひと言でいえば「日本人好み」とも言い切れる代物です。

パンに焼いた魚をサンドして食べる発想はなかなか出てはきませんが、アジアとヨーロッパ東西文明の接点に位置しているイスタンブールならではのものかも知れません。

アヤ・ソフィア

アヤ・ソフィアの内部

またイスタンブールに「アヤ・ソフィア」いった大聖堂(現在は博物館)があります。
必ず観光客が訪れるだろう「ブルーモスク」の近くに位置しており、東ローマ帝国時代に建てられた大聖堂で、1000年余、世界最大の大聖堂とされていたものです。
この「アヤ・ソフィア」は不思議な空間です。
キリスト教とイスラム教、両宗教が混在している空間を保っているのです。
その理由は、オスマントルコ帝国がコンスタンティノープルを征服した後、「アヤ・ソフィア」もキリスト教からイスラム教の宗教施設、ジャーミー(モスク)に改装されたからです。

時を経て、現在のトルコ共和国成立後は、「アヤ・ソフィア」は宗教施設から博物館となり、ここにはビザンチン美術とイスラム美術が混在している美しい世界が出現したのです。

イスタンブールは、文化そのものに不思議なほどの「多様性」がたっぷりと含まれていました。
それは、これからの人々に必要な「価値観」かもしれません。

貴方の夏休みは、いかがだったでしょう!

参考
この「アヤ・ソフィア」を超えられる建物を建てることに夢を抱いた建築家シナンとオスマントルコ帝国のスレイマン大帝を描いた小説に、作家 夢枕獏の作品『シナン』があります。
トルコを知ることになる一冊です。

(佼成学園女子中学高等学校校長 山内日出夫)