candle皆さんこんにちは。校長の山内日出夫です。
毎月1回、校長としての私の感想や考えを「山内校長の【和顔愛語】(わげんあいご)」として、当ホームページで発信しています。学校のこと、生徒たちのこと、世の中のことなどを織り交ぜながら、皆さんと何かを共有できればと思います。どうかよろしくお願いします。

第68回目の今回は、「オーラ」と題してお伝えします。

いつも卒業生達が、就職内定の報告に訪れてくれます。
何十社とチャレンジした「娘(こ)」、いくつもの会社から内定を頂いた「娘(こ)」、色々です。
ただひとつ言える感想は、社会へ巣立つために、心身共に「ヘタリ」ながら頑張って得た「成果」への自負心が、それぞれから「オーラ」として発せられている姿がそこにはあります。
「いつまでも試練の中から得たオーラを、持ち続けて欲しいものだ」と、いつも思うのです。

「ダボス会議」の名称で知られる世界経済フォーラムが、毎年、各国の男女格差いわゆる「ジェンダーギャップ」を発表しています。
今年の日本は、世界144カ国中なんと111位。もちろん先進主要7カ国中で最下位。前年(101位)からも順位を下げるという情け無い結果となっていました。
ちなみに近隣諸国の総合順位は、中国99位、韓国116位で、先進主要国7カ国では、ドイツ13位、フランス17位、英国20位、カナダ35位、アメリカ45位、イタリア50位となっています。

さらに項目別の調査分野と順位は次のようなものでした。

  1. 経済活動への参加と機会/118位
  2. 教育/76位
  3. 健康と生存率/40位
  4. 政治への参加/103位

四分野いずれも立派な数字とは言えませんが、特に「1. 経済活動への参加と機会」は、日本の経済活動の地位からすれば日本社会に向けて「低い」と、声高に発しても良いのではと考えさせられる順位です。
この分野が低い理由として挙げられているのは、「官民の高位職における女性比率/113位」、「女性の専門的技術的労働者の比率/101位」とされています。
要は、女性たちを「責任ある地位」に迎え入れていない日本社会の特異性が、この順位に押し下げているということです。

glass ceiling「ガラスの天井(glass ceiling)」という「見えない天井」が、この社会には存在するとされています。
「ガラスの天井」とは、女性の社会進出が本格的に始まった1980年代に使われ始めた言葉で、女性がいくら頑張っても、能力があっても、組織のトップになることを阻む「見えない障害」が存在するという意味で使われています

来日したアウン・サン・スー・チー女史と日本の学生たちとの意見交換での言葉が印象的でした。
アウン・サン・スー・チー女史は、民主化運動が弾圧を受けた軍政時代をふり返り、「不可能と思われることでも、信念を持ち、実現に努力することが重要だ」と述べ、「希望と信念を持つ必要性」を説いていました。

女子校にいて思うこと、それは「学校で学び、社会へ巣立つ試練からオーラ(信念)を得た卒業生たち(全ての女性)に、希望を持ち続けられる社会であって欲しい」という願いです。

(佼成学園女子中学高等学校校長 山内日出夫)