swan皆さん、こんにちは。校長の宍戸崇哲(ししどたかのり)です。毎月1回、校長としての私の感じたことや考えを「宍戸校長の【Back to Basics】」と題して、本校HPで発信していきます。学校や生徒のことを中心に社会の出来事なども交えて、皆さんと何かを共有できればと思います。どうぞ宜しくお願い申し上げます。

第6回は、「目には見えないが輝く大切なもの」と題してお届けいたします。

「今日だけは余計な冠はとって旧姓に戻り、母校で楽しく過ごしましょう。」

佼成女子同窓会「れいほう会」会長さんのご挨拶で、10月21日(土)に今年度の会が盛大に開催されました。本校の同窓会は毎年恒例の催しで、60年以上も続く伝統的なものです。懐かしい先生方や同級生、先輩後輩が講堂に集まり、食事をしながら近況を語ったり、過去の映像や動画を見るなど、楽しいイベントがたくさんあります。今回は男子校の同窓会委員の方々も多数ご参加くださり、男女両校で30年過ごしてきた私にとっては、両校の懐かしい卒業生と再会を果たすことができました。

皆さんのお話を伺ううちに、私の知っている女子校の姿とそうでない部分があまた交錯しはじめます。女子校にもそんな時代があったのかと思うようなエピソードが披露されます。時を刻み、長い年月をかけて、小さな出来事が積み上げられ、着々とその歴史が創りあげられてきたことが理解でき、盤石で成熟した土壌の上に現在の先進的教育を進める女子校があることを改めて感じることができます。

そんな中でとても不思議なことがあります。どの年代の卒業生でもまたは在校生でも、何か共通の雰囲気、本校独特のムードが存在することです。これに初めて気づいたのは、私が女子校に異動してきた平成19年のことでした。当時、留学コースは2期生の代で、生徒たちの鮮やかで活き活きとした姿に驚きを感じたものです。異動後すぐに一年間のみ、留学コース4期生の担任をしたことがありました。様々な学校から高校1年生が集まり、3学期からのNZでの1年留学に備えて、英語力も人間力も養成していくのです。数か月すると、留学コース2期生の持つ雰囲気に似たものが私のクラスにも存在していることに気がつきました。その後10年間、留学コースを中心に多くの生徒たちに関わってきましたが、やはり本校独特の何かがあるのです。

今年4月から校長職を務めて、さまざまな場面で生徒たちと関わり、さらにその存在に気づかされました。受験に向けて努力する高校3年生たちと話をしたとき、また、英国修学旅行が中止となり、3月に広島で修学旅行を実施することとなった高校2年生が事前学習を行っているということで、その様子を見に各教室を訪れた時にも、明るくひたむきに事前学習に取り組む姿がありました。ハンドボール部やバスケットボール部、吹奏楽部、書道部、合唱部など、多くの活動を見せてもらった時も同様です。文化祭で子供たちと話したり、廊下で中学生と一言、二言、話してもそれを感じることができるのです。

KOSEI GIRLS「それはあなたの思い過ごしだ」「作り話ではないのか」など、ご批判の声も聞こえてきそうですが、外部の方から、この学校の生徒のもつ「明るくて、元気がよく、他の方々をよい気分にさせる」など本校生徒の個性的な雰囲気について言及される方が多いのは紛れもない事実です。

設立当初から長く続く、本校の人間力を養成する独特な教育と、学校そのものが持つ精神性、言い換えれば、校風のようなものが大きく影響していると思います。この頃私は、本校の子供たちが放つこのオーラのようなものを「KOSEI GIRLS MIND」と名付けて、挨拶の場やメディアのインタビューでお話しています。また、これはKOSEIに集う様々な個性の集合体が学校全体の大きな「KOSEIの個性」を形成して、「KOSEI GIRLS MIND」となっているのではないかと思うのです。

目には見えないが、確実に本校に存在するもの、その輝く大切なものを守っていくことが、私に課されたひとつの仕事なのかもしれません。

(佼成学園女子中学高等学校 校長 宍戸 崇哲)