SGH全国高校生フォーラム 文部科学大臣賞受賞の報告会先日パシフィコ横浜で行われた「2017年度スーパーグローバルハイスクール(SGH)全国高校生フォーラム」において、本校の代表生徒が文部科学大臣賞を受賞し、11月29日(水)には本校講堂にてその報告会及び授賞式が行われました。全国のSGH校が参加した中での最高賞受賞は、SGH第1期校として本当に誇らしく、うれしいことです。この日は代表生徒2人のポスターセッションも全校生徒の前で披露され、盛大な拍手が送られました。

スーパーグローバルハイスクール(SGH)とは、急速に世界がグローバル化している現状において、国際的に活躍できる人材育成を重点的に行う高等学校を文部科学省が指定する制度で、現在は指定校が123校、アソシエイト校は56校となっています。世界で生きていくために必要なスキル、問題解決力、コミュニケーション能力を高校生の段階から身に着けていくことを教育の重点に置いています。
佼成女子は平成26年度に第1期SGH指定校となりました。「フィールドワークを通じた多民族社会における平和的発展の研究」という研究テーマのもとに、生徒の育成像として「日本人としてアイデンティティを認識しつつ異文化を理解する能力」「異文化とコミュニケイトして影響を与える能力」を掲げてスーパーグローバル(SG)クラスがスタートしています。
SGクラスは、高1から幅広い国際知識と課題研究の方法論を学び、高2ではタイ北部山岳地域でのフィールドワーク、国連機関やNGO訪問などを通じて、生徒たち一人一人が自らの研究テーマをもとに調査研究を進めます。そして高3の春にはロンドン大学に6週間留学し、英語論文として完成させ、また受験の先を見据えて大学の先生を招いての高大連携授業を行うなどの独自の教育スケジュールを持っています。

「SGH全国高校生フォーラム」は、文部科学省と筑波大学との共催で開催されており、全国のSGH指定校とアソシエイト校の代表生徒が一堂に会して、英語でポスターセッションやディスカッションを行います。全SGH校の参加が義務付けられるようになり、今年は11月25日(土)に開催、全部で133校が参加しました。
本校の代表生徒は、高2 徳久さんと高1 坂谷内(さかやうち)さん。SGクラスの先輩後輩の2人は、研究テーマが近いということでペアを組むことに。すでにこの夏、タイでの2週間のフィールドワークを終えて研究を進めている徳久さんを、後輩の坂谷内さんが手伝うという形で準備が進められました。「SGクラスは人数が少ないこともあって、学年を超えて仲良しです。高1と高2で一緒に合宿もするんです」(坂谷内さん)とのこと。

SGH全国高校生フォーラム2人の発表は「多民族社会であるタイでどのような言語教育が行われ、少数言語が保存されているのか」。タイでのインタビューやアンケート調査に基づき、タイ国家の政策やグローバル化の波が少数民族の言語環境にどのような影響を与えているのかをポスターにまとめて、英語でプレゼンテーションと質疑応答を行いました。
フォーラムでは、参加校がそれぞれの研究をまとめたポスターがずらりと並び、それを4ブロックに分けて、ブロック別に代表を選ぶ一次審査が進められました。生徒たちはポスターの前で審査員に英語で4分間のプレゼンテーション(ポスターセッション)を行い、さらに4分間の質疑を受けます。そのほかの時間は自由に他校の発表を見ることができ、生徒が投票する「生徒投票賞」も設けられていました。

4ブロック代表による最終プレゼンは、会場のパシフィコ横浜の大ホールで行われました。徳久さんと坂谷内さんは、ポスターセッションが無事に終わってほっとしていたところに、ブロックで代表になったと聞いて驚いたそうです。
「選ばれたときはすごく嬉しかったです。がやがやした1回目のプレゼンと違って、大きなホールで皆さんが聞いてくださっているので緊張したんですけど、とりあえず力を出し切ろうと思いました」(徳久さん)。
「最終のプレゼン順が1番目だったので、えっ!と思いました(笑)。でも緊張する暇もなくて逆に良かったのかなと。とにかく一生懸命やったことだけは覚えています」(坂谷内さん)。
学校としては始めての参加であり、1人は経験の少ない1年生ということで、他校の様々な発表を見て今後の勉強につながればという気持ちでいましたが、ふたを開けてみたらまさかの最高賞という快挙で、全校が喜びにわきました。

SGH全国高校生フォーラム 文部科学大臣賞受賞の報告会2人にとっては初めてのポスターセッション。どうすれば見やすく、すぐ理解してもらえるポスターになるのか考え、デザインを工夫し、先生方の意見を聞き、さらにスピーチの練習も重ねてきました。
2人に今回のフォーラム参加についての感想を聞くと、
「タイにフィールドワークに行った時点で少数言語をテーマにすることも決めていたし、仮説も決まっていたのですが、頭の中ではいろんな方向に行ってしまっていた。それがこのポスターを作るにあたって、論理的な道筋が見えて、この延長で次は何をやりたいという新しいことも見えてきたので、やってよかったです」(徳久さん)
「まだ高1ということで、私のテーマは教育問題とざっくりと決めてはいましたが、フォーラムでいろんなポスターを見て、他の人たちの研究課題を知ることで、すごく刺激を受けました。私の視野は狭かったんだなあと思いました」(坂谷内さん)
と、とても刺激になったようでした。
今回の文部科学大臣賞の副賞は、来年の夏のシンガポールでの大会(グローバルリンク シンガポール)出場権。東南アジアの経済の中心地であるシンガポールで、共通の関心を持つアジアの同年代の学生たちとの交流、大学や企業視察もプログラムに含まれています。

この日の朝行われた受賞報告会で、徳久さんと坂谷内さんは英語で軽快なプレゼンテーションを披露しましたが、2人がこの日も本番ぎりぎりまで練習をしていたことは、全校生徒たちにも知ってもらいたいことの一つです。2人は非常に努力をしてこの賞を勝ち取りましたが、この先輩たちの発表を見て、生徒一人一人に同じように可能性があり、チャンスがあるということを感じ取ってもらえればと思います。

今回の受賞を受け、佼成学園女子高等学校は、今後も相手の立場を理解し共感する心を育み、これからの社会で求められている真のグローバルな資質を培うとともに、建学の精神でもある「国際社会の平和構築に貢献できる人材の育成」に努めてまいります。

文部科学省サイト「2017年度スーパーグローバルハイスクール(SGH)全国高校生フォーラム表彰校の決定について」
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/29/11/1398762.htm

(佼成学園女子中学高等学校 広報室)