高等学校卒業式平成30年3月10日(土)、佼成学園女子高等学校の卒業式が本校講堂にて執り行われ、192名が母校を巣立ちました。卒業生の皆さん、お子様の成長を見守ってこられた保護者の方々、ご卒業おめでとうございます!

昨日までの雨も上がり、卒業式のこの日は肌寒くはあっても、春の訪れを確実に感じる良き日となりました。
卒業生は担任の先生の先導により、れいほう会(同窓会)の方々の手作りの美しいコサージュをつけて入場。吹奏楽部の演奏と保護者の方々、在校生の大きな拍手に迎えられました。

卒業証書授与では、クラス担任が生徒全員の名前を読み上げ、クラス代表が壇上で校長先生から全員の卒業証書を受け取りました。こうしてA組14名、B組29名、C組29名、D組33名、E組34名、F組34名、G組19名の計192名が佼成学園女子高等学校を卒業しました。また、今年はスーパーグローバルハイスクール1期校でもある佼成女子の、SGクラス第1期生の記念すべき卒業の日でもありました。

宍戸校長宍戸校長からは、卒業生への告辞として「人はなぜ生きるのか」について。
「私には、人生の節目に自問自答する問いがあります。それは、人はなぜ生きるのかというものです。とても難解で哲学的な問いです。人それぞれ解答らしきものがある程度で、万人に会う適切な回答はあってないようなものだと思います。皆さんもこれから長い人生の中で様々な経験を通して、自分の答えらしきものを手にするかもしれません。
人はなぜ生きるのかという問いの答えを考えるときに、まず私たちは自分たちの生きる宇宙や地球の成り立ち、生物学的人の特徴、動物と人類の相違、歴史上の人物の様々な生きざまや民族の文化、習慣、規律などを学ばなければならないでしょう。人は言葉を通して概念を理解するので、日本語や、場合によっては外国語を学ばなければならなくなるでしょう。ある考えを裏付けるデータ分析や論理的思考力も必要となってくるでしょう。
皆さん、もうお気づきだと思いますが、これらはすべて学校で学ぶものです。どの科目も教育活動も分離しているように見えますが、根本的に人はなぜ生きるのか、自らがなぜ存在をするのかという問いに向かっており、学校は人間の気づきの場であるのです。本校での学びの中に、この問いかけに対するたくさんのヒントがあったと思いますが、そんな中で皆さんに何かの気づきがあったとすれば、それは宝物のようなものだと思います。
また、別の視点から考えてみると、人は人の存在があるからこそ生きています。例えば、皆さんの存在が家族に生きる力を与え、逆に家族の存在が皆さんに生きる力を与えています。友達や先生方の人生にも大きな影響を与え、逆に与えられているのだと思います。それぞれの存在が人として生きていくことに作用しあっているのです。皆さんにはそんな喜びや悲しみを共有し、支えてくれるまわりの方々の気持ちを理解して、その気持ちや行いに深い感謝ができる人になってほしい。この作用は家庭から始まり、学校や職場、社会、最終的には地球規模の関係に発展していくはずです。
人はなぜ生きるのか。人は人に生きる力を与えているために生きているのかもしれません。その力が互いに作用し、人間同士が協力し合って、より良い社会を形成しているのだと思います。
皆さんは佼成女子という学びの環境の中で、人の喜びや悲しみに共感しながら、高い共通目標の実現のために、協力、協働することを見事に身につけられました。どうか自分に自信を持ち、人の生きる力に光を与え、どんなにつらい困難に直面してもくじけず、自分の夢へと進む道を切り開いていってください。その姿が、皆さんの存在が、これからの日本や国際社会の未来を切り開くことになると信じています」

椎名理事長椎名理事長は、庭野学園長の論告を代読して下さいました。
「慣れ親しんだこれまでの世界から、新たな世界へと飛び立とうとしている皆さんに、今日はコミュニケーションの意味についてお話しし、これから巡り合う新たな縁をより有意義なものにしていただきたいと思います。
コミュニケーションの第1の意味は、相手を知る、自分を知る。私たちが陥りやすいのは、先入観や誤った情報で相手をとらえて、決めつけてしまうことです。その結果、様々な矛盾や摩擦が生じ、せっかくの出会いを活かしきれないということがでてきます。ですから、相手を知るという観点が大事なのです。また相手を知ることは、同時に自らを知ることであります。私たちはとかく、独善的なもの見方をしてしまいがちです。しかしコミュニケーションを通して相手と自分の違いを認識すると、独善性が少し薄まり、自分の心の幅が広がります。改めて自分を客観的に見ることができ、等身大の自分を見つめなおすことができるのです。
第2の意義は、自他ともに成長する。自分と異なる考えや価値観を持った相手と交流することで、新たな気付きを得ることは少なくありません。自分がなおざりにしていたこと、足りない部分などを再発見し、自分の姿勢を正すことができ、人間的な成長につながっていくのです。
第3の意義は、共通の価値観に気づくということです。コミュニケーションでは、相手手と自分の違いを認識するだけでなく、双方の共通点を見出し、互いにとって大切な価値観を共に深めていくことができます。私たちにはそもそも命を大切にする心、人を思いやる心、平和を願う心など、共通の価値観や願いがありますが、そのような価値観を確認することで、ともに国内外の様々な問題に関心を持ち、意見を交わしあうことができるに違いありません。
第4の意味は、相互の信頼を養成する。積み重ねて深めることで、個人的な友愛の情とともに、相手を尊重し信頼する心がどんどんと深まっていきます。一見、ささやかな信頼関係に見えるかもしれませんが、コミュニケーションを深めて人を尊重し、信頼することで得られる安心感は、皆さんが思う以上に得難いものです。自分の意識一つで、私たちは本来誰とでも安心して心を通わせられる信頼関係を気づけるのですから、その機会を自ら逸してしまうことのないようにしたいものです。
第5は、コミュニケーションの積み重ねが具体的な行動を生み出していく。まったく違う個性がつながることで、一人で考えて付かなかった行動が生まれることもあり、一人では勇気のでなかった一歩も、自分を理解してくれる仲間と一緒なら踏み出すことができます。その行動がまた新たな仲間の輪を広げ、新たな行動やより広い世界につながっていくのです。
先ほど、共通の価値観に気づき、ともに様々な問題に意識を向けることができると言いましたが、価値観を共にする仲間がたがいに啓発しあい、意識を高めたことにより、例えばともに難民の救済、被災地の支援など、世界的な規模の平和活動を展開していったという例は数多くあります。コミュニケーションは大きな可能性に満ちているのです。
仏教ではすべての人が持っている性質として、慈悲喜捨の4つの心があります。皆さんが人とのコミュニケーションを図りながら、自分の中にもあるこの4つの心を少しでも発揮したいと願うことはたいへんに意義の深いことで、そのことを皆さんが今後の人生で気づき、体得されていくであろうと私は確信しています」

引き続き、椎名理事長より学園長賞、宍戸校長から3カ年皆勤賞、東京都知事賞等の表彰が行われました。

送辞送辞は在校生徒代表の生徒会長、住沢晴香さん。行事や部活動などの学校生活において常に先を行き、言葉だけでなく行動で道を示してくれた先輩方への感謝の気持ちを伝えました。「どの場面を振り返ってみても、そこには強い憧れを抱かずにはいられない先輩の姿があります。そんな先輩方は、私達の目指すべき目標であり、私達にとってのロールモデルです」


答辞卒業生代表の答辞は横山友奏さん。佼成女子の門をくぐってからの3年間の思い出を、自身の気持ちの変化とともに語ってくれました。最初の行事のスポーツフェスタ、そして7月のヤングアメリカンズ、9月の乙女祭と、イベントのたびにクラスとなじみ、殻を破って自分を表すことを素晴らしいと思うようになったこと、本音でぶつかり合えるようになって、クラスの絆が深まっていったこと。そしてやってきた留学生活では、「当たり前だった家族を頼りながら過ごす日々と平凡に過ぎたクラスメイトとの楽しい日々はそこにはなく、想像もしなかった高い壁にあたり続ける日々でした」。しかし、与えられた環境の中でポジティブに生きる努力をしているうちに、「気が付けば現地の友達や家族に囲まれ、有意義な生活を送っている自分がいました」。
そして受験生となり、「相談するのも、嬉しさ、悲しさを共有するのも仲間であるということに気づいたとき、受験が団体戦であるという言葉の意味が分かりました」。
「学校に来れば、仲間に囲まれ、たくさんのことを学んでいる自分がいました。そんな日はあたり前のように過ぎていきました。卒業を迎えた今日、当たり前だった学校生活が恋しくてたまりません。個性豊かな友達が自分が進む道を信じて夢を叶え、いずれまたお互いを励まし合えること、笑いあえることを、心から楽しみにしています」
横山さんの答辞は、学校生活への感謝、友達、先生方、家族への心からの感謝で締めくくられ、途中で目頭を押さえる卒業生たちも見受けられました。

最後に「旅立ちの日に」と校歌を斉唱し、卒業生たちは退場しました。宍戸校長の言葉にもありましたが、佼成女子の生徒たちには、人にやさしくできる思いやりの心と、人を笑顔にする明るさがあります。自分に自信を持ち、これからの人生を切り開いていってもらいたいと思います。

【卒業生各種受賞者一覧】
内部表彰

〇学園長賞 F組 中谷光里
〇三カ年皆勤賞
A組 板橋奈央
B組 髙橋日菜子、長岡奈央
C組 杉浦芽衣、竹花紀香
D組 足立沙菜、片岡美咲、豊田帆南海、新田亜果音、本間えりか、松原彩貴
E組 小坂聖、下屋亜矢佳、村上華、毛木真尋、
F組 小川夏奈、金城ありさ、佐藤萌衣、中谷光里、松原萌寧、守屋美希

外部表彰

〇東京都知事賞 高崎日奈子
〇東京都私学財団賞 文化・スポーツ活動賞 佼成学園女子高等学校ハンドボール部
 安部美幸、金城ありさ、須田希世子
〇日本私立中学高等学校連合会長賞 河野葵
〇東京都高等学校体育連盟体育優良生徒 金川依央
〇東京私立中学高等学校協会第八支部保健体育研究会賞 濱田真央
〇東京都高等学校文化連盟文化活動優良生徒 大島千鶴、本間えりか
〇平成29年度東京都高等学校体育協会優秀校(ハンドボール部)
〇平成29年度東京都高等学校体育協会優秀選手(ハンドボール) 安部美幸、小坂聖、金城ありさ、紅林詩乃、須田希世子
〇平成29年度東京都高等学校体育連盟優秀校(ハンドボール部)
〇平成29年度東京都高等学校体育連盟優秀選手(ハンドボール) 安部美幸、紅林詩乃、須田希世子
〇平成29年度東京都高等学校体育連盟ハンドボール専門部年間優秀選手 井上七海、小坂聖、金城ありさ
〇平成29年度東京都ハンドボール協会優秀選手
 平成29年度第25回 日・韓・中ジュニア交流協議会出場 金城ありさ、須田希世子
 平成29年度高松宮記念杯 第68回全国高等学校総合体育大会優勝 安部美幸、井上七海、小坂聖、金城ありさ、紅林詩乃、須田希世子
〇平成29年度公益財団法人世田谷区スポーツ振興財団スポーツ優秀団体(ハンドボール部)
〇平成29年度東京都高等学校体育連盟バスケットボール女子部年間優秀選手賞 園部早紀
〇東京都高等学校文化連盟賞 書道部門 大田夏帆
〇東京都高等学校吹奏楽連盟理事長賞 松原彩貴
〇平成29年度 第20回高校生新聞社賞 村上華

(佼成学園女子中学高等学校 広報室)