皆さん、こんにちは。校長の宍戸崇哲(ししどたかのり)です。毎月1回、校長としての私の感じたことや考えを「宍戸校長の【Back to Basics】」と題して、本校HPで発信していきます。学校や生徒のことを中心に社会の出来事なども交えて、皆さんと何かを共有できればと思います。どうぞ宜しくお願い申し上げます。

第12回は、「清らかな湧き水のような心」と題してお届けいたします。

「いつも私たちのためにトイレをきれいにして下さりありがとうございます。今年も宜しくお願いします!」
本校生徒の言葉です。先日、清掃を担当されている職員の方が涙を浮かべながら、「こんな言葉を二人の生徒から言われ、嬉しくて。私はこの歳になって、子どもたちから大切なことを学ばせていただきました。校長先生が話している5つの実践、人に感謝するということが子供たちに伝わっているんです」と私に話してくれました。
私は清々しく嬉しい気持ちになり、その翌日の新入生歓迎会で全校生徒の前でこのエピソードを話して、「このようなことが言える在校生がいるので、先輩を見習い、新入生も他者に感謝ができる心を持ってほしい」と伝えました。

今回はこのような本校のKOSEI MINDが現れたエピソードをいくつか紹介いたします。

3月下旬に佼成学園幼稚園園長から、「学校の式典に向かう通学路で、女子校の吹奏楽部のジャンパーを着た生徒が、道路に落ちているタバコの吸殻を素手で拾い集めているのを見て、胸が熱くなりました」と言われました。
道路に吸殻を捨てる者があれば、それを黙々と拾う者もある。その生徒は吸殻を拾いながら何を思ったのでしょうか。
本校のハンドボール部を中心に、早朝、生徒たちの一部が校外の清掃を行っています。この姿に影響を受けた各部が、校内外の清掃や整理整頓の取り組みを行うようになりました。
ここで強調したいのは、この活動はボランティア精神を外部へアピールするためのものではなく、自己の心を整えて真の強さを身につけることが目標であるということです。
 
4月上旬に、一部の中学生と面談しました。複数の生徒が「校長先生、学校をバリアフリーにしてください。そうすれば車椅子の子がいても心配ありません」「私は人の役に立ちたいので医者になりたいです。今から国立大学の医学部を目指しています」と話してくれました。どんよりと曇った空に一筋の光が射すような思いになりました。

佼成学園女子中学高等学校これは単なる本校の生徒自慢ではありません。子どもたちの持つ清らかで強い力は、全国にいる子どもたち共通のものです。本校の生徒は日本の国の子どもなのです。しかしそれぞれが置かれる環境は大切であると言わなければなりません。子どもたちに温かい陽を浴びせ、その子の持つ潜在的な力を大きく育てることが、それぞれの学びの場(学校)の使命であると思います。これを考えると、責任者として身の引き締まる思いがあります。
本校独自の教育を通して力をつけた子どもたちが、いつの日か日本や国際社会に飛び出して、志を同じくする仲間たちと多くの課題に取り組めるようになってほしいと考えます。

新しい年度を迎えました。KOSEI MINDという澄んだ湧き水が少しずつ乾いた土を潤すように大地に拡がってほしいと願っています。

(佼成学園女子中学高等学校 校長 宍戸 崇哲)