宍戸校長のBack to Basics Back to Basics

「global・local の考え方」宍戸校長の【Back to Basics】

皆さんこんにちは。学校長の宍戸崇哲(ししどたかのり)です。毎月1回、校長としての私の感じたことや考えを「宍戸校長の【Back to Basics】」と題して、本校HPで発信していきます。学校や生徒のことを中心に社会の出来事なども交えて、皆さんと何かを共有できればと思います。どうぞ宜しくお願い申し上げます。今回は「global・local の考え方」と題してお届けいたします。

 

先日、全校生徒に「今回の高等学校新学習指導要領の中で、最も注目してほしいのは社会科です。新たに地理・歴史・公共という科目が新設されました。なぜでしょうか。」と問いかけた。

現在のロシアによるウクライナへの侵攻を中心とする世界の緊迫した状況、グローバル経済に与える深刻な影響、環境、自然災害の課題、日本の外交問題などを話した後、日本の国土がどんな位置にあるか、考えてみようと伝えた。

 

2022年高等学校新学習指導要領が施行。本校でも新カリキュラムに基づいて教育活動が展開される。今回の改定で注目すべきは、地理・歴史・公共という科目の新設である。「地理」が必修科目に設定されるのは戦後初めてのことである。「歴史総合」では、日本史・世界史が融合され、近代史がフォーカスされる。また、「公共」という科目の中では、これまでの「現代社会」の内容に加えて思想や宗教も学ぶ。何がねらいなのか。

本校はS G H第一次指定校であり、初期の頃は全国でわずか56校だけが選抜された。本校の研究課題は「フィールドワークを通じた多民族社会における平和的発展の研究」であった。これを推進する上で、歴史や思想・宗教への知識獲得と正しい理解の必要性を強く感じた。グローバルリーダー育成や地球市民の育成といった観点では、これらの知識は不可欠なものである。現在世界中で、また日本でもS D Gsが注目されているが、このトレンドより、はるか昔から、欧米ではグローバルな視点からの社会科の学び、宗教・思想の理解が進んでいたと考える。

今回の学習指導要領改定にあたり、中教審の答申の中で、「社会科全般の課題」の一部として以下のようなものがある。

「主体的に社会の形成に参画しようとする態度が不十分なこと」

「社会的な見方や考え方の全体像が不明確で、それを養うための具体策が定着する

には至っていないこと」

大変重要な指摘である。教育現場の一員として、以上のような課題を感じることが多々ある。

また、「国家・社会形成者の求められる資質や能力」の中では、

 

「知識や思考力等を基盤として社会の在り方や人間としての生き方について選択・判断する力」

「自国の動向とグローバルな動向を横断的・相互的に捉えて現代的な諸課題を歴史的に考察する力」

「持続可能な社会づくりの観点から地球規模の諸課題や地域課題を解決しようとする態度」

と述べられている。

S G H校として研究を推進する際に、日本の教育や子供たちの資質や能力の点で、特に力を入れて意識改革を促進した点とまさに重なる。

 

日本の教育の良さを活かしながら、地球規模の視点から課題解決を考える。このことを「global・local な考え方」として捉えて、子供たちのより深い学びの方法の一つとして、強調していけたらと思う。

さらに子供たちには、

「課題となっている国を世界地図で見て、地理的な特徴とその歴史を結びつけて考えてみよう。」と伝えた。「global・local な考え方」に基づく視点であり、さらに地政学のすすめである。

 

新時代教育推進の中で、子供たちには様々な観点から学びを深め、的確な判断力を養う手伝いをしたいと考える。

 

 

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