宍戸校長のBack to Basics Back to Basics

従来型教育を基盤とした新教育への歩み

 皆さんこんにちは。校長の宍戸崇哲(ししどたかのり)です。毎月1回、校長としての私の感じたことや考えを「宍戸校長の【Back to Basics】」と題して、本校HPで発信していきます。学校や生徒のことを中心に社会の出来事なども交えて、皆さんと何かを共有できればと思います。どうぞ宜しくお願い申し上げます。今回は「従来型教育を基盤とした新教育への歩み」と題してお届けいたします。

 

「2020年度より全校で中間試験を廃止します。」 

 今年度1学期の保護者全体会で、私が皆さんにお伝えした言葉です。日本が目指す21世紀型教育の形を真に具現化するために、また本校の抜本的行事改革を実現するために、中間試験廃止は最重要施策だと考えます。これを推進するにあたり、各授業担当者が授業デザインを更新していくことは最優先事項であります。また同時に生徒に対する学力評価のあり方も根本から見直す必要があります。

 

 本校では「従来型学力観による評価」を60%、「新学力観による評価」を40%に設定いたしました。これは一足飛びに新しい教育に移行するのではなく、従来型の評価と新評価を適正に融合させていくという意図があります。文科省が声高に新しい教育をアピールしても、大学入試の仕組みが変化しなければ、現実的な動きが加速していかないのです。つまり、現状の入試に対応するためには両方をバランスよく進める必要があるのです。

 6対4評価の具体的な内容は期末試験30%、アチーブメントテスト(小テスト)30%、協働学習、表現活動30%、平常点10%の「3・3・3・1」となります。

学内では部長会を中心に新型授業デザインのモデルを示しながら、職員全体での検討に発展させています。また、どのように新しい評価を根付かせていくか、研修を重ねています。

 一方、この動きに対して、子供たちや保護者の方々の意識改革も重要な課題だと考えています。中間試験がなくなることは表面的に捉えれば、生徒の負担が軽くなるように思われがちですが、学習に対する生徒の主体的な取り組みが一層求められることとなります。基礎学力構築、知識習得については、家庭での自学自習に依るところが大きくなります。自らがweb上の情報を使って、教員から提示される課題や授業内で行われた活動を研究したり、スタディサプリなどに代表されるような教育アプリで内容を確認したりすることが必須となってきます。学校は自分の研究内容を発表したり、他者とアイデアをシェアして、よりクオリティの高いものにしていくような学びの場となっていくでしょう。言い換えれば、自己を鍛えた、優れた「個」が集まり、多様な考え方を主張し合いながら、化学反応を起こして、「集団」として想像を超えた新しいアイデアを生み出すことになるとでも言うのでしょうか。従来の日本の教育は、「集団」を第一に捉え、教員を中心にいかに正確に多くの知識を詰め込んでいくかに目標が定められていたように思います。もちろん、その取り組みがあって、現在の世界での日本の稀有な立ち位置があることは言うまでもありませんが、いよいよ、次のステージに向かう時がきたのだと思います。受動的でなく主体的で、知識習得でなく知恵の醸成を行い、深く質の高い学びを実現させる時が来たというべきでしょうか。また、大切なのは、日本の子供達の意識改革を行うためには、私たち大人が大きな意識改革を行うことが第一だということです。そのためには、保護者と学校が今まで以上にパートナーシップを築き、子供達を導く必要があります。

 本校は今夏、職員研修の中で「2020年度中学チーム担任制導入」を発表し、学内で詳細な検討に入りました。現行の1学年2クラスの場合、3名の担任が学級活動に携わるというものです。これも21世型教育の具現化を目的として、生徒の学びの個別最適化を図る取り組みです。他にもいくつか来年度実施に向けた新施策を検討しております。それぞれの進捗状況については、本校HPやこのブログなどで皆さんに共有できればと考えております。

 

 

 現在は、新しい取り組みだけがクローズアップされがちですが、従来型教育と新教育の適切な融合があってこそ高いクオリティの新たな教育が形成できるということを忘れてはならないと思います。

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