宍戸校長のBack to Basics Back to Basics

オンライン保護者会での言葉

皆さんこんにちは。学校長の宍戸崇哲(ししどたかのり)です。毎月1回、校長としての私の感じたことや考えを「宍戸校長の【Back to Basics】」と題して、本校HPで発信していきます。学校や生徒のことを中心に社会の出来事なども交えて、皆さんと何かを共有できればと思います。どうぞ宜しくお願い申し上げます。今回は「オンライン保護者会での言葉」と題してお届けいたします。

 

保護者の皆様、コロナ禍で大変な日々をお過ごしのことと存じます。子供たちや保護者の皆様、私たち教職員も経験したことのない長期休校措置の中で、本校の教育方針並びに特別な施策にご理解と多くのご協力、さらにはご支援いただいておりますこと、心より深く感謝申し上げます。

本日は学校再開への今後の流れや方針をお話したいと存じます。すでにご案内の通り、先般、生徒・保護者に向けた文書を通じて、「学校再開に向けてのスケジュール」をお知らせ致しました。首都圏に対する国の緊急事態宣言は今月25日をもって解除されました。しかし、本校は当初の予定通り、子供達や教職員の健康、安全安心を第一に考え、来週6月1日(月)から段階的に通常再開に向けて歩みを進めていきます。6月第1週、2週についてはスクーリング、具体的には、新学年、新クラスの子供たち、担任、授業担当者との顔合わせを中心としたLHRや学年クラス活動、ガイダンスなどを、水曜、土曜に特別な時程で行います。しばらくの間、授業は今まで同様、オンライン授業を併用していきます。

6月15日(月)からは特別時間割でより平常に近いものにする措置をとります。文科省の以前とは違う「withコロナ」の考え方に沿ったガイドラインに従い、教室等での生徒のソーシャルディスタンスや施設の整備、活動方法などの課題に対処すべく、準備を進めております。現在の見通しでは7月中旬まで授業、その後期末テスト、7月末に1学期終業式、8月一杯は夏休みにする予定であります。

 

このような余裕を持った安全を第一においた施策ができる根拠に、本校のオンライン活動が一定レベルで進んでいることがあります。それは逆に正規授業に準ずるものという位置づけで、オンライン授業であっても、出欠の確認や子供たちの学力評価を行うことになります。時間通りに授業に参加して、活動を行うことが学力養成、学業成績に大きな影響があります。また、ご家庭のWifiやPC、タブレットなどのデバイスについても、学習環境の整備にご協力を頂かなければなりません。こういった流れは本校だけでなく、英検をはじめとする各種検定試験、大学の推薦入試や面接などでも導入され、新たな社会的な流れになることが予想されます。出欠席・学力評価、学習環境整備に関して、ぜひご理解を賜りますようお願い申し上げます。

さらに今ひとつ、私たちがしっかり留意しなければならないことがあります。それはウィルス感染への恐怖からくる、感染者あるいは他者への差別や攻撃的な言動や行動です。SNS上での誹謗・中傷などに対しては最大限の注意喚起が必要だと考えます。

今一度確認する必要があることは、学校に関わる人々それぞれが基礎疾患や健康状態、家族形態、感染予防に関する考え方や方法、心理状態、教育観や学習観が異なるということです。そこには多種多様、様々な考えがあります。子供たちには日頃から話しておりますが、他者の立場になり、想像して、共感すること。そして考えの違いを認め合い、協働すること。この情勢下では争いや衝突を避けて、理解し合い、皆で安心安全な学校生活、新しい生活習慣を構築することが不可欠だと思います。私たち教職員と保護者が一致協力して、子供たちを適切な方向へ導くことにもご協力をくださいますよう重ねてお願い申し上げます。

 

さて、本校は4月当初から入学式、授業やHR、会議など教育活動をオンラインで行ってきました。教職員の子供達への温かい気持ちや創意工夫、奮闘努力によって、1時間目から6時間目の平常時間割に近い形で活動を行ってきています。無論、不十分な点もあり、対面で行う教育効果にははるかに及びませんが、この難局の中で最善を尽くして、できる限り多くの教育活動を行う、いわば「オンライン学校」の形態をとっております。これに対して、保護者の皆様や外部の方々から応援や感謝のポジティブなご評価をいただくことが多く、苦労を重ねている教職員にとっては、大変な励みや勇気になっております。

しかしながら、学校は学力をつけるための授業だけをしていれば良いものではありません。学校は人々が集い、他者との人間関係作り、時には自分にとって嫌なことをいわれたり、価値観の違う人たちと共通点を見出して大きな課題に取り組む力を育てる。社会性を養う貴重な場です。授業、行事、研修、合宿など、同じ時間を共有して、人との関わり方を知ります。また、今回の自粛生活で、確実な正解がない中、社会共通の課題解決に対して、人々がいかに自立的に取り組み、また求められるマナーやルールに対して、人々がどう行動するかが浮き彫りになりました。課題や問題も多々ありました。学校は社会規範やマナーを学び、実習できる場でもあります。

私が皆さんの前でお話することで、「21世紀型の新しい教育の根本は人間力養成にある」、「伝統的な教育理念と先端教育の融合」といったことがあります。まさに今、オンライン授業など、ICTを駆使した先端教育が私たちの学校生活に根付きつつあります。これはさらに進化させていかなければなりません。しかし同時に学校が本来持つ機能や役割を軽視することはできません。両者の絶妙な融合があってはじめて、優れた新しい教育の形があるのだと思います。技術が進化すれば、両方のバランスをとるため、より一層人間としての高い精神性が発展する必要があります。今は世界が歴史的に大きく変化する過渡期であり、これから人々の価値観や社会常識、生活習慣が確実に変わると思います。このような時だから、あらゆる分野の施策や取り組みは今までに経験したことがないものが多く、正解がありません。試行錯誤の連続だと思います。本校は、子供たちの人間力養成のために保護者の皆様のお知恵や教育の場へご参加をいただきながら、新しい時代の教育改革を共に進めていきたいと思います。

最後に、子供たちや学校に対して、様々な心温まる御寄付や高校3年生保護者からは マスク800枚のご寄付をいただきましたことこの場をかりて深く御礼申し上げます。適切に、また大切に使わせていただきます。

保護者の皆様方に今まで同様、本校の教育に対するご理解ご支援をお願い申し上げ、 私のご挨拶といたします。

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