宍戸校長のBack to Basics Back to Basics

「令和3年度新入生へ贈る言葉」宍戸校長の【Back to Basics】

皆さんこんにちは。学校長の宍戸崇哲(ししどたかのり)です。毎月1回、校長としての私の感じたことや考えを「宍戸校長の【Back to Basics】」と題して、本校HPで発信していきます。学校や生徒のことを中心に社会の出来事なども交えて、皆さんと何かを共有できればと思います。どうぞ宜しくお願い申し上げます。今回は「令和3年度新入生へ贈る言葉」と題してお届けいたします。

 

昨年、世界はコロナ禍と立ち向かう一年でありました。今もなお、厳しい状況は続いています。その状況下で皆さんは「誰も経験したことのない受験」を乗り越え、自分の進路を定めたことは言葉にはできないほどの困難であったと思います。皆さんの心にはきっと複雑な思い、心配や不安、悔しさ、悲しさ、様々な気持ちがあったでしょう。

しかし、皆さんが経験していることは、自分自身の「人として生きる力」を大きく高めています。さらに、新しい時代の世界の仕組みや価値観を形づくる源になっているといえます。なぜなら、次の世界を担う中心はあなた方であるからです。稀有な経験をしている唯一無二の自分を信じて、今日から始まる本校での学びを将来の自分、国際社会の発展のために進めてほしいと思います。

皆さんは現在のコロナ禍で、世界中で起きている様々な問題や課題をどのように考えていますか。これらはまるで樹木のように枝分かれして先端の葉に至るまで、様々な影響を起こしています。医療、教育、経済、政治、労働、人間のモラルやマナーに至るまで、明確な正解がわからないものを一定の時間内に決断、実行していく。グローバリゼーションが進んだがために、人々の考え方も多様化している。それぞれが自らの考えをS N Sを通して画像・映像とともに発信する。一生かけても全てを見ることができないような雑多な情報、フェイクニュースも含めて、自分に、社会に有効なものを正しく選んで決断に役立てなければならない。実際自分たちが忍耐・努力していることは有効なことなのだろうか。検証して新たな取り組みに踏み出す。有効でないことがわかり、次の策を考える。現在の世界情勢はまさに、曖昧で不確実、複雑化したV U C Aの時代そのものだと実感します。

次々と現れる困難な状況を乗り越えるためには、従来の方法にとらわれず、今までになかった新しいアイディアを出し合い、これまでと同様、あるいはそれ以上の効果を得るような仕組みを作り上げることが大切ではないでしょうか。おそらく現在のコロナ禍の長いトンネルを抜けた後は、あらゆる社会分野で新たな価値観と仕組みができ、世界が一変すると思います。皆さんは積極的に新しい仕組み構築のために、日々の学びを拡げていきましょう。斬新でクリエイティブな考えは、学問としての知識の上に、その人の人間性や経験が積み重なり、生み出されるものだと思います。知識から発展した「知恵」を獲得するためには、その人が持つ「人間力」を成長させることが大切な力となるのです。

 

「国際社会で平和のために貢献できる人材を育成する」

 

創立者庭野日敬先生はこの大きな目標を掲げて、本学を設立されました。先生ご自身も身を粉にして、その生涯を平和活動に捧げられました。先生のお心にはこの学園の生徒の成長に対する深いご期待があったに違いありません。

その理念を実現するため、本校は最先端の国際理解教育、探究型学習、PBL、ICTなど新しい時代の教育を強力に進め、同時に中間テスト廃止、チーム担任制度導入、特別な高大連携などの新しい政策に取り組んでいます。

 

しかしそれと同時に、生徒と教職員が皆で懸命に取り組む行事や様々な合宿、独特な研修プログラム、全国レベルの部活動といった活動を通して、共感性や思いやりの心を育てることを中心とした「5つの実践」を推進して、学校全体で一人ひとりの「人間力」を養成していきます。

個人ではとても成し遂げられないと思われる高い目標も、他者の気持ちを思いやり、協力、協働することができれば、達成することは可能です。

今まさに世界が直面している現在の困難な状況に、辛く、長く、厳しい山道を登っているような気になり、もう歩けない、私はここから降りると涙をながすこともあるかもしれません。しかし、どんなときもあきらめず、皆で協働しあいながら一歩ずつ進んでいきましょう。何事も目標を定め、決意して歩みを進めれば、今までに見たこともないような美しい景色が、必ず皆さんの目の前に広がります。

これまでも多くの先輩が努力を重ねて、自分の限界をはるかに超えた素晴らしい成果を挙げてきました。

次は皆さんの番です。先輩たちにできたのですから、皆さんにも必ず成し遂げられます。

新入生の皆さん、今日この瞬間から皆さんはKOSEIGIRLSの一員です。学びを進め、身体を鍛え、何よりも他者を思いやれるエンパシー(共感する能力)を育ててください。

 

そして、「なぜ人は生きるのか、どのように生きていくのか」という問いに対する答えをこの学校での学びのなかで探してほしいと思います。私たちの学校は一致協力して、努力を続ける皆さんを精一杯支えていきます。

 

 

保護者の皆様、本日より大切なご息女をお預かりいたします。私たち学校と保護者の皆様が、どんなときでも、揺るぎないパートナーシップを築き、子どもたちの成長を支えていきたいと考えます。この世界情勢下、私たち大人の前向きに生きる姿が子供たちを励まし、夢に向かい生きる勇気を与えるのではないか、また、私たちは日本や国際社会を支える大人として、いつまでも子供たちの進む道に温かい灯(ひ)をともす存在でありたいと願います。今後、本校の教育活動にご理解ご協力をいただけますようお願い申し上げます。

 

最後に新入生の皆さん自身が、佼成女子で学ぶことができてよかったと言えるように、また、自分の行ってきたことに達成感を持ち、誇りをもって卒業をむかえられるように、本日からしっかりと努力してくれることをお願いして、私のお祝いの言葉といたします。

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