3月12~13日、スーパーグローバルクラス1期生と2期生は、立正佼成会第二団参会館と佼成学園男子校の教室をお借りして、1泊2日の合同合宿を実施しました。
その1はこちら。
フィールドワーク合同学習会(1期生・2期生合同)
フィールドワーク合同学習会2日目の朝、先輩が後輩のためにフィールドワークの研究課題やノウハウを共有する合同学習会を開きました。まず、1期生が自分の研究成果を1分間英語でスピーチします。2期生は先輩がどのようなテーマで研究したかを聞き取ってメモします。次に、2期生が先輩にインタビューをします。全員に聞くチャンスを得られるよう、10分x4回というローテーションを組んで次々に質問していきました。2期生はこれからタイでのフィールドワーク研究テーマを設定します。今まで漠然としていた事柄が、先輩の話を聞くことによって具体的に構想できるようになったことでしょう。また、1期生は研究内容を後輩に分かりやすく言語化して伝えることにより、自らの学びの成果を再確認する場になりました。先輩と後輩がお互い学び合う姿は、実に立派でした。
JICA地球ひろば訪問(1期生・2期生合同)
皆で地下鉄に乗り、市ヶ谷にあるJICA地球ひろばを訪ねました。バングラディッシュで青年海外協力隊員として活動されていた佐藤さんが出迎えて下さり、現地での体験談を語って下さいました。最近のファストファッションではMade in Bangladeshが増えていることを取り上げ、現地での縫製業の状況や私たちにできることについて分かりやすく教えて頂きました。また、体験ゾーンでは、2015年に国連で採択されたSDGsに関する展示コーナーを見学しました。SDGsとはSustainable Development Goalsすなわち「持続可能な開発目標」のことで、全部で17の目標があります。例えば、「1.貧困をなくそう」「4.質の高い教育をみんなに」「6.安全な水とトイレを世界中に」「13.気候変動に具体的な対策を」などです。リニューアルされたばかりの新たなSDGs展示コーナーを見学しながら、1期生は自分の研究課題を俯瞰的に位置づけ直すことができ、2期生はこれから設定する研究テーマのヒントを得ることができました。
Global Village(2期生)
2期生は今年度最後となる第4回Global Villageに臨みました。今回お越し頂いたのは、リトアニア出身のクリスティーさん、アルゼンチン出身のパトリシオさん、カメルーン出身のシルヴィーさん、ジンバブエ出身のポポさんです。テーマは「私が考える留学生の母国の解決すべき課題」です。生徒たちは前日夜に、各国が抱える社会的な課題の仮説を考え、それを検証するための質問項目を英語で準備しました。当日は留学生主体で語ってもらうのではなく、生徒達主体のインタビューを通じて課題を明らかにしていきました。その上で、課題解決のために「日本人として」できることは何かをディスカッションしました。
生徒達は合宿前に、池上彰著『世界を救う7人の日本人 国際貢献の教科書』(2016 朝日文庫)を読みました。開発途上国で課題解決にあたる日本人の取り組みを学ぶことで、現実的かつ具体的な仮説を設定し、それを検証するために有効な質問をすることが狙いです。
Global Villageは、回を追うごとに知的水準が高まってきます。しかも、全ての活動を英語でやらないといけません。生徒達は弱音をはかずに一生懸命取り組んでいましたが、もっと成長しないといけません。クリスティーさんは生徒たちに向かって “Your English is good. I saw you were taking notes in English. But some of you were still shy. Be brave!” と語りかけてくれました。今後は、1期生の先輩達のように、もっと活発で知的な質疑応答を繰り広げてほしいものです。
最後に、生徒達はこの合宿を振り返り、活動を通じて気づいたことや今後の決意を皆の前で発表しました。今回の活動の中で2期生たちは、秦先生の講演の際に1期生が次々に質問をしていた光景が最も印象に残ったそうです。自分たちでは思い浮かばないような鋭い質問をし、具体的な夢を語る先輩たちを見て、憧れの感情を抱くとともに向学心を刺激されたようです。
スーパーグローバルクラスが新設されて2年になります。この間、1期生はタイでのフィールドワークを成功させ、4月半ばに出発するロンドン研修に向けて、ひたむきに努力してきました。1期生14名とその学級担任は、手本となる先輩がいない中、試行錯誤を重ねて新たな道を切り開いたパイオニアです。
1期生が汗を流して開拓した道を、2期生とまもなく入学する3期生は歩んでいきます。こうして、佼成女子スーパーグローバルクラスの新しい文化が、生徒たち主体で構築・継承されていきます。発展を続けるスーパーグローバルクラスの今後がますます楽しみです。
(文責:国際部 秋田・崎山)