佼成女子News一覧 Kosei Gakuen Girls' News List

2学期終業式のご報告

12月22日(土)、本校講堂にて、2学期終業式が行われました。ニュージーランドから元気に帰国したKGGS14期生も参加しての、全校生徒がそろった終業式です。また、生徒の様々な活躍があったり、英検1級合格者が出るなど、充実の2学期となりました。

 

  • 宍戸校長訓話

成果の根本というのは、その人の持つ人間力であると私は考えます。本校では、人間力を養成するための5つの実践を行っています。特にあいさつの実践はすべての基本です。廊下や校外、あるいは先生が教室に入ってきたとき、顔を見て笑顔で挨拶をする。それこそが、本当の意味での挨拶です。互いに顔を見て挨拶することは、その後のコミュニケーションにつながるからです。

さて、私は日本画家の東山魁夷の絵が大好きです。独特な美しい青、緑、白の絵筆、幻想的でありながら写実的な作風。多くの作品に見られる自然界の営みが表れた色の使い方。展覧会や唐招提寺で実物の絵と対峙したときに、絵から発せられるあまりのオーラに圧倒され、弱っていた私の精神性に清らかな水が注ぎ込まれるような気持ちになり、涙が出そうになったのを覚えています。

例えば「緑響く」という絵については、、画家自身がこんな言葉を残しています。

「一頭の白い馬が緑の樹々に覆われた山裾の池畔に現れ、画面を右から左へと歩いて消え去った― そんな空想が私の心のなかに浮かびました。私はその時、なんとなくモーツアルトのピアノ協奏曲*の第二楽章の旋律が響いているのを感じました。

 おだやかで、ひかえ目がちな主題がまず、ピアノの独奏で奏でられ、深い底から立ち昇る嘆きとも祈りとも感じられるオーケストラの調べが慰めるかのようにそれに答えます。白い馬はピアノの旋律で、木々の繁る背景はオーケストラです。」

このように画家本人の解説を紹介してみましたが、実際に観る側は、自分の感性を研ぎ澄ませ、自由に空想して、自らの鑑賞を楽しめばよいのです。想像はものを作り出す創造につながります。今の時代は、多くの過激な画像や動画があふれています。逆にそれは人の持つ想像や空想の力を削いでしまっているのではないかと思います。

アメリカのオバマ元大統領が提言したSTEM教育が話題になりました。これは、Science(科学)、 Technology(技術)、 Engineering(工学)、Mathematics(数学)を統合的に学習する教育手法ですが、現在はこれにArtを加えたSTEAM教育が脚光を浴びています。科学や技術などを互いに結ぶ、あるいはその源となるのがArtだという考え方です。とても共感できるものだと思います。単にArtを芸術と捉えるのではなく、Artを生み出すものに注目すると理解しやすいのかもしれません。それぞれの人の心の奥にあるものを、自由に発想し、表現することが、一見つながりのない学問や活動をつなげて、世界をよりよく豊かにしていくということなのだと考えます。

AIには不可能な人の感情に働きかける力として、芸術的なこころの大切さにも、これから注目が集まっていくでしょう。つまり、芸術的な能力は、人間力と言い換えてもいいかと思います。

佼成女子の生徒たちは、日々人間力を養い、正解のない課題に立ち向かえる能力を育ててもらいたいと思います。

 

  • 2年F組帰国報告会

KGGS14期生32名が1年間のニュージーランド留学を終え、無事に帰国しました。代表の渡邉さんが英語と日本語で挨拶を行いました。

「日本を出発し、ホストファミリーに会った日を昨日のように覚えています。留学中は小さな苦しみが日に日に積もっていましたが、そんななかで迎えたロトロア合宿で、自分の悩みは小さく、また悩んでいるのは自分だけではないことを実感しました。痛み無くして乗り越えられる壁はない。私たちはこの言葉の意味を、この1年で心身ともに学んだのではないのでしょうか。誰もが壁にぶつかり、その壁を乗り越えようとしました。高校生活の中で私たちは留学という通過点を通り過ぎました。次に私たちを待っているのは、受験という新たな壁です。痛み無くして乗り越えられる壁はない。このことを体験と共に知ったからこそ、果敢に新たな目標に挑戦できるのではないでしょうか。改めて、支えてくださった先生方に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました」

 

  • 第2回SGH全国高校生フォーラムポスターセッション

12月15日に行われた同フォーラムに出場した2A平田さん、2Fの大前さんによるプレゼンテーションが行われました。テーマは、大前さんがニュージーランド留学中に行ったフィールドワーク、プラスティックの問題について。これも英語と日本語で発表が行われました。

 

■表彰

・中学副会長認証 

・第2回英語検定

 10月に行われた第2回英検で中学高校とも多くの合格者が誕生しました。

1級1名 準1級7名 2級29名 準2級37名 3級6名 4級18名 5級4名

・英単チャレンジ表彰

英検まつりで行われた英単チャレンジの優秀クラス、個人優秀者の表彰

・ベネッセ中学学力推移調査の成績優秀者表彰

・「税の標語」最優秀賞

・第47回東京私立高等学校弁論大会 最優秀賞受賞(1年五十嵐さん)

 

■部活動表彰

・書道部

 第31回東京都高等学校文化連盟書道展 高3の部1位、4位、高1,2年の部1位、2位、団体の部2位(優秀賞) ※この受賞により、高1岩田さんがこの受賞により、来年夏の全国大会に都代表として出場が決定しました。

 全国比叡山行書大会 1位(内閣総理大臣賞)

 

さて、平成最後の年末年始を迎えます。リフレッシュして気持ちを新たにし、最後の3学期を迎えましょう。