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高2SGクラス*タイ報告

6月28日~7月11日の14日間、高2スーパーグローバルクラス8期生は、タイを訪れてフィールドワーク(現場調査・研究活動)を行いました。

この研修は、外国を訪れ異なる文化の生活を体験し、現地の社会問題を肌で感じ、グローバルな視野を体得することを目的に行なわれました。生徒は、現地の方の温かさに触れ、日本ではできない経験と多くの学びを得ることができました。

【行程】

6/28()  

バンコク経由チェンマイ着          

6/29()  

チェンマイ大学でのタイ語講座

パヤップ大学(現地私立大学日本語の授業を取っている学生と交流)

Mplus財団(LGBTQの健康と権利を支援するNGO

6/30() 

レジナシェリーカレッジ創立90年の名門私立女子校との交流)  

7/1( チェンマイ大学(芸術学部教授によるタイ文化・音楽の講義)

旧市街地ショートトリップ 

7/2(日)~3(月) 

ヒンラートナイ村交流循環型農業と精霊信仰を大切にする山岳少数民族カレン族の村)

7/4()  

村からチェンライへ移動

sharing(日本ボランティア受け入れ個人企業)訪問

山地民博物館見学(タイ北部周辺の山岳少数民族の紹介)

7/5( 

ミャンマー国境メーサイ見学

ドロップインセンター(クルーナム財団が運営する国境付近の子ども保護施設)

メコン川越えラオスへ

クルーナム財団(ストリートチルドレンの保護と教育を進めるNGO

7/6( 

チェンライからバンコクへ移動

プラティープ財団にて研修(バンコクのスラムで支援活動を行うNGO

7/7( 

日系企業訪問(カルビータナワット社・niko and…

7/8( 

バンコクからカンチャナブリへ

泰緬鉄道乗車・ヘルファイヤパス見学

生きなおしの学校(スラムで生活する子供たちの保護施設)

7/9( 

生きなおしの学校についての講義・子供たちとの交流

カンチャナブリからバンコクへ

7/10()  

バンコク市内観光(ワット・ポー、ワット・アルン 等)   

7/11()  

帰国

 

【生徒感想】

・今回の研修では今まで普通に生活してきた2週間の中で1番充実していたと思います。すごく沢山の人と関わって楽しい思い出もできましたし、社会問題に向き合ったり過酷な過去をもつ人にも出会いました。その都度考えることが山ほどありました。総合的にみて、この研修を通して私は今までよりもはるかに視野が広がったと思います。でもそれと同時に私が今見ている世界は氷山の一角なんだろうなと言うことにも気づきました。考えてみれば当たり前なことなのですが、改めて考える機会がなかったんだと思います。私の中の視野が広がったことで、もっと色々な国に行って自分の目で見て文化などを体験して見たいと言う思いがより強くなりました。なんとなくわかっていても実際に経験しないとわからないことが沢山あることにも気づけました。例えば、私はこれまでの授業でスラム街について学んでいて生活環境があまり良くはないことを頭では理解してました。でも実際に行ってみると頭ではわかっていても臭いだったりスラムの住民の姿を見ると考えることが多すぎて脳で処理しきれませんでした。そういうことがきっと世の中には沢山あるのだと思います。同時にスラムでの生活を見てから帰国して今までの日常が戻ってくると、当たり前の生活に幸せを感じるようになりました。そして、当たり前の生活が当たり前にできる環境に感謝と研修に行かせてくれた親、先生方、運営のかたや訪問先の方など関わってくださったすべての方に感謝です。学ぶ機会を与えてくれてありがとうございます。(杉浦さん)

・私が今回この研修で学んだことはたくさんありますが一番学んだことは発展と格差は紙一重だということです。そしてそれによる負担を負う子供が多くいるということでした。タイという国は急速な発展とグローバル化によって都市部は栄えて行き、地方の農民などが都市部などに仕事を求めて出てくることとなりました。しかしそうした人たちが築く貧困家庭では虐待や薬物、児童労働などが起きやすく、豊かになっていく国の恩恵を受けられず教育すらまともに受けられない子供が多くいました。そういった子供の存在を知ったのはクルーナム財団に訪問しお話を聞いたときでした。ミャンマーとの国境沿いで育ち国籍の無い子供や人身売買の被害にあった子供などの存在を国は知っていながら彼らに対しての支援をほとんど行っていませんでした。私は彼らの扱いを可哀想だと思うより彼らが本来普通の子と同じようにあったはずの権利を生まれた環境で左右してはならないと感じました。彼らのような存在を見捨てることは生まれた環境が全てという格差社会を決定的なものにしてしまいます。これでは国が本当の意味で豊かになっているとは言え無いと思います。しかし私も同様知っていながら何も出来ず彼らの環境を変えられるほどの力は持っていませんが、今私に出来ることはこの研修で見たもの聞いたこと触れたもの感じたことを忘れず自分の研究、将来に役立てることだと思いました。(諏訪部さん)

 

生徒にとって非常に有意義で特別な時間を過ごすことができ、短い期間でしたが大きく成長することができたと思います。現地でお世話になった方々、この研修を支えてくださった多くの方に感謝申し上げます。ありがとうございました。