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スリランカのヴィスカ校生徒が中3クラスにプチ留学すると・・・

毎年9月の初旬に1週間程度、本校と姉妹校提携しているスリランカ有数の女子校(ヴィスカ高校)から、同学年の生徒が数名来校します。本校の希望生徒(10名程度)も8月の末には1週間程現地に出向いたり、3月には2週間程度プチ留学していますが、いよいよ私たちの学年で外国人生徒を迎えることとなりました。

語学の習得には習ったことを覚えるインプットと覚えたことを実際に使うアウトプットの両方が不可欠です。本校では日本人教師の時間にインプットをネイティブ教員の時間にアウトプット(インタビューテスト、スピーチコンテスト、プレゼンコンテスト)を実践していますが、事前に準備した英語を発表する域を超えられず、「日常」的に英語を使う場面が不足しています。当然、クラスは日本人ばかりなので、あえて英語を使う必然性がないのです。ですから、中2では鎌倉へ校外学習に出向いた際に、外国人観光客にインタビューをしたり、中3のNZ修学旅行では3泊4日のホームステイを体験する中で、「実践」経験を積む機会を提供しています。

ところが、クラスに日本語が不得意な外国人が1人でもいると、クラスの雰囲気は一変します。日本語を習ってわずか1年の彼女の前で、女子中学生ならではの、私にもよくわからない日本語でおしゃべりするのは不親切であり、相手を無視した行為とも取られるので、生徒たちはわかりやすい日本を英語を交えて話します。スリランカでは英語を小1から習っているので、留学生たちはかなりのレベルの英語を話します。しかし、お互い母国語発音の影響を受けているので、それぞれの発音がCD音源やネイティブとは違い、わかりづらいところが大変興味深く、これこそがグローバル体験ではないかと、生徒たちとの交流を微笑ましく見ていました。またコミュニケーションの本質は言語ではなく、表情や仕草、雰囲気であることも身をもって体験でき、一週間という短い期間ではありましたが、大変有意義な時間だったと思います。
                                              

文責:中学3年学年主任 脇坂秀樹