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オンライン模擬国連大会でPPP賞を受賞

8月23日(日)、全国の高校生たちが参加したオンライン模擬国連大会に、高校2年特進文理クラスの李さんと高校2年スーパーグローバルクラスの吉見さんが出場し、見事にPPP賞を受賞しました。

以下は李さんと吉見さんへのインタビューです。ぜひご覧ください。

Q.今回出場した大会について教えてください。

まず模擬国連とは、参加者が各国の大使になりきり、国際問題や環境問題などの議題に沿って各々の国益のために議論を重ね、最終的にどの国にとっても最善な政策を導き出す、国連を模擬する場です。

今回私たちが参加したオンライン模擬国連大会「JOMUN(Japan Online Model United Nations)」は、「Let‘s MUN!」という学生団体が主催している学生向けのイベントで、運営を全て学生が担っており、当日の進行も学生が行います。いわば、学生の学生による学生のための模擬国連です。

今回はzoomを用いたオンラインでの開催で、9:00〜18:00まで行われました。議場はA、Bの2議場のみで、私たちのいたB議場では20ヶ国約40人の学生が参加していました。

今回の議題は「テロリズムと人権」で、事前に用意されていた2つの論点(論点1:テロリズムの定義 論点2:テロリズム対策における人権侵害)を中心に議論が進められました。

今回の模擬国連で用意された賞は最優秀賞1ヶ国、優秀賞2ヶ国、PPP賞1ヶ国で、いずれも実行委員が熟考し表彰される国を選びます。(今回B議場では実行委員の裁量により優秀賞3ヶ国、PPP賞1ヶ国が実行委員により選定されました。)

 

Q.二人が受賞したPPP賞とはどんな賞ですか。

PPPとはPosition and Policy Paperの頭文字を取ったもので、議会の事前に提出する書類のことを指します。自国についての基本情報、テーマに関連する情報、そして議場で他国にどのようなことをアピールするのかをまとめ、最終的には本物の模擬国連さながらに政策を「決議案」として作成し提出します。私たちはA4用紙18ページにおよぶPPPを提出しました。リサーチ量の多さ、質の高さと政策の内容を評価して頂き、今回の受賞に至りました。

 

Q.なぜ模擬国連に参加しようと思いましたか?

純粋に国際問題についてより関心を持つべきだと感じたからです。私は昨年度も含め今回が3度目の出場でした。参加する度に様々な地域のリアルな現状を体感することができ、議題に関する問題について造詣が深くなることを実感することが出来ました。最近ではコロナウイルスの蔓延が世界全体を大きく騒がせていますが、その他にも目を向けるべき社会問題はたくさん存在します。模擬国連という場を通して、そういった問題に多面的、多角的に向き合うために全国にいる同年代の仲間たちがどのようなことを考えているのかを知り、今後の活動に生かしていきたいと思いました。(吉見さん)

 

昨年夏、AJEMUN(全国高校教育模擬国連大会)という大きな模擬国連大会に初めて出場し、そのあまりの楽しさに模擬国連の虜になりました。今年も絶対参加してやると意気込んでいたのですが、コロナで延期という連絡がきて(来年1月にオンラインで実施予定)、それに加えて参加予定だった他のイベントも続々中止になってしまい、何もやることがなくなってしまいました。その虚無感を埋めるために、「キュリー」という外部活動紹介サイトでこのご時世でも参加できる外部イベントはないかと探していたところ、今回の模擬国連を見つけ、また議題も非常に興味深い内容だったので参加しました。(李さん)

 

Q.模擬国連を通じて、どんな収穫がありましたか?

模擬国連では学生であるという垣根を越えて実際に自分が一国を担う大使として接します。自国にも他国にも利益がでるよう、また不利益を被らないよう何度も何度も議論を繰り返すのは今までに体験したことのない模擬国連ならではの責任感と緊張感がありました。

また学生では味わうことの難しい規模感で、自分が思っていることを口にできることや同年代の学生がどのようなことを考えているのか、ダイレクトに知ることができたのはとても貴重な機会でしたし、なにより強く刺激を受けました。私はSGクラスで授業内でも様々な事柄に触れてきたため、参加以前までは周囲の学生と比べて世界に関心がある方だと自負していました。しかし、自分より歳下の学生から新たな知識を得たり、アドバイスをもらうことによって、このままではいけないと以前にも増して知への意欲が湧いたように感じます。

模擬国連はあくまで「模擬」であり、学生が考えた政策など世界は見向きもしないだろうと思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、私たち将来を担う学生が国際的な問題に興味関心を持ち、多様な視点からアプローチしようとすることに意味があるのではないかと私は思います。今後も模擬国連で培った経験を活かし、様々な視点から学びを深めていきたいです。(吉見さん)

 

今回PPP賞という素敵な賞をいただくことはできましたが、当日は自分たちが準備してきた成果をあまり発揮することができず、あまり満足のいかない模擬国連となってしまいました。また、今回の模擬国連はスピーチ、動議の募集の使用言語が英語だったため、英語が苦手な私にとってはスピーチが1番難しく、また動議募集で積極的に発言をすることができませんでした。アンモデでは通信環境の影響もあって充分な議論をすることができず、オンラインの難しさを実感しました。

模擬国連は事前に入念な下調べが必要だったり、当日各国とのコミュニケーションを図らなければいけなかったり、当日時間に追われながら政策案を書いたりと、決して簡単なものではありません。しかし、模擬国連を通じて深刻な国際問題を知ることができたり、様々な学校の人と仲良くなって自分のコミュニティを広げることで新たな発見ができたりと、とても有益なイベントです。模擬国連に参加したことで、難民問題や人権問題の深刻さを知り、将来それらの解決に携わる仕事につきたいという目標ができました。また、わかりやすい資料作成の仕方や自分の考えを人に伝えるなどの技能も身につき、高校1年生の総合的な探究の時間で行われた学年プレゼン大会では最優秀賞をいただくこともできました。模擬国連に興味がなくても、目標が見つからない、プレゼンが上手くなりたいと思っている人には是非参加してほしいです。(李さん)

 

Q.今後に向けたメッセージはありますか?

2021年1月10-11日、オンラインで「AJEMUN」という大きな模擬国連大会があります。この大会は「高校生の高校生による高校生のための模擬国連」がモットーで運営進行参加者全員が高校生です。また初心者会場と経験者会場が分かれているため、初めて参加する人でも会場にいる高校生ほぼ全員が初参加なので当日はフロントが日本語で動議の説明をしながら進めてくれるため、安心して参加することができます。興味がある高校生の方は、ぜひ私たちと一緒に参加してみませんか。

 

参考URL

第4回 全国高校教育模擬国連大会(AJEMUN) 

https://sites.google.com/view/ajemun2020

「Let‘s MUN!」

https://letsmun.wixsite.com/letsmun