1年間のニュージーランド留学を終えて、わずか数週間後。自主的にフィンランドへ行った勇敢な生徒がいます。その旅の記録が届きました。どうぞご覧下さい。
私は株式会社ATIさんのホリデープログラムでフィンランドに行きました。学校のClassiにプログラムが紹介されていて興味を持ったことがきっかけです。
◆12.22 出発日
私にとって初めてのヨーロッパです。知人もいません。事前説明会は動画配信のみだったため、出国当日の空港で今回一緒に行く皆さんやホームステイペアと初めて対面しました。冒険のようで、とても楽しみな気持ちでした。
14時間のフライトの末、無事に到着。時差がマイナス7時間もあったので、なかなか慣れることができませんでした。
フィンランドはとても空気が冷たく、ところどころ積雪もみられました。空港から車で約1時間のヴィヒティという街で、それぞれのホストファミリーとミートして、フィンランドのクリスマス伝統であるジンジャークッキーとグロギ(グレープジュースのような飲み物)をいただきました。
その後、ファミリーと共にホスト宅まで1時間弱のドライブをしました。この時すでに日本時間の深夜1時。お家に着いた後はファミリーみんなと挨拶してすぐに寝てしまいました。
◆12.23
時差のため朝4:00に目が覚めました。もちろん外は真っ暗。もう一度寝て今度は9:00に目が覚めたのですが、霧が濃くまだまだ外は暗かったです。
午前中、マザーたちと近くのショッピングモールまで歩いて行きました。雪は降っていなかったものの、道が凍っていて、ずっと神経を集中させていないと転んでしまいそうでした。スーパーでクリスマスミールの食材を買いました。当たり前のようにフィンランド語しかないので、わからない単語はマザーに聞いて、英語に翻訳してもらいました。
午後はシスターたちとみんなでジンジャークッキーを作りました。作ったと言っても、すでにできた生地を型抜いて、アイシングなどでデコレーションするみたいな感じです。初めてにしてはなかなかの出来だったと思います。
私が時差に慣れるように、夜はドライブにも連れて行ってくれました。
◆12.24
ついにクリスマスイブ。朝からHyvää joulua (Merry Christmas)という言葉が飛び交っていました。
朝食にミルクがゆを食べました。ミルクがゆは初めてでしたが、お砂糖とシナモン、追加でミルクをかけて美味しくいただきました。ミルクがゆのお鍋にアーモンドを1粒入れて、それをゲットした人が1年間幸せになれるという言い伝えがあるそうです。アーモンドをゲットしたラッキーパーソンは、今年から軍隊に行くシスターでした。
その後、お墓参りに行きました。多くの人々が、お墓にキャンドルを立てて、故人や戦没者を悼んでいる様子でした。
3時頃から全員でクリスマスディナーを食べました。ハムや自家製のカッテージチーズ、ミートボール、Rosolli(ビーツやじゃがいも、にんじんから作られる赤いサラダ)などを食べるのが伝統とのこと。馴染みのない初めて見る料理ばかりでしたが、どれも美味しくいただくことができました。ファミリーの今までのクリスマスの思い出も聞かせてもらい、和やかで素敵なディナーでした。
ディナーのあとにリビングでのんびりしていたら、インターホンが鳴ってたくさんのプレゼントと共にサンタクロースが入ってきました。ラップランドから来た本当のサンタさんで、私もプレゼントをもらいました!
◆12.25
クリスマス当日は、ホットチョコレートとマシュマロを持って、ちょっとしたピクニックに行きました。保護区の森の中をキャンプエリアまで30分くらい歩いて、いい運動になりました。2つの池はカチカチに凍っていました。
その後、マザーのお姉さんの家にディナーに向かいました。たくさんの親戚の方がいたのですが、みなさんとても朗らかで親しみやすい方達でした。お料理はほぼ同じでしたが、ディナーの後にjoulutorttu(パイ生地にジャムを乗せて焼くフィンランドのクリスマスデザート)をみんなで手作りして食べました。できたてがとっても美味しかったです。
ムーミンミュージアムのある公園や、クリスマスマーケットが開かれていた街の広場にも連れて行ってもらいました。雪だるまのムーミンがあり、素敵なライトアップもされていて、とても綺麗でした。
◆12.26
この日はファミリーとお別れの日でしたが、その前にファザーのご両親のお家にお邪魔しました。一緒にランチを食べながら団欒を楽しみました。ファザーのお母様がこのホストファミリーの募集を勧めてくれたようで、お互いに通じる言語はないものの、マザーを介して感謝や喜びを伝え合うことができました。
そうしてついにお別れの時が来て、初日にお迎えに来てもらった場所でさよならを告げました。号泣している子がたくさんいて、みんな素敵な時間をファミリーと過ごせていたんだと感じました。
バスに乗ってシティの方に向かいました。世界でも有名な建築物である図書館を見たり、大きなショッピングモールへ行きました。
◆12.27
フィンランド最終日は観光へ行きました。いくつかの特徴の違う教会を見学して、海のすぐ近くにある屋外と室内のホリデーマーケットに行きました。この日は霧がすごくてよく目を凝らさないと人にぶつかってしまいそうになったり、海に落ちちゃうんじゃないかと思うほどでした。
あっという間なもので、お昼頃に空港へ向かい、昼食の後に搭乗や荷物検査だったのですが、とても時間がかかり5時ごろにやっと飛行機に搭乗し、無事に日本に帰国することができました。
今回の経験は、1年間のニュージーランド留学の後の良いアウトプットの機会になりました。より多くの国で、よりたくさんの文化を実際に感じてみたい、そう強く感じることができました。
2年F組 M.S.