SGクラスでは、学年を横断したオンライン授業を実践し、先輩と後輩が共に学ぶ場を設けています。その取り組みを2つご紹介します。
◆SG4期生と5期生 9月入学について議論
5月9日、SG4期生(高3)と5期生(高2)の計21名は、zoomで合同授業を行いました。テーマは「9月入学導入の是非」です。事前にコミュニケーション英語の授業にて、メリットとデメリットを調べて英語でレポートを書いた生徒たち。この日は、先輩後輩が一緒になって、より考えを深めるためのグループディスカッションを行いました。
以下、生徒たちの感想です。
「私は日本の教育にありがちな“みんな同じ”レベルの教育を受けられるようにするための9月入学には反対ですが、後輩と話し合って、今はまだこのコロナに乗じて9月入学をスタートさせるには早すぎるのではないか、という意見もあることを発見しました。」
「話し合いの中で印象に残ったのは、留学制度についてのことで、9月入学にして諸外国と入学時期を合わせたとしても、費用の問題など、他にも問題があり、留学生が増えるとは言えないという意見です。」
「まず、教育を受ける当事者である学生の私達自身が、よく考えて話し合っていくことが重要だと思いました。実際に日本の教育システムの中で、勉強していかなくてはならないし、私達の人生にももちろん関わるからです。」
「どちらの意見の方がいいのか白黒決めることが議論のゴールではないのだなと思いました。」
◆SG5期生と6期生 SGクラスの活動を知るための交流会
5月29日、SG5期生(高2)と6期生(高1)の計31名は、zoomで合同授業を行いました。この日の授業は先輩後輩の交流に重点を置き、6期生に学校生活のイメージを掴んでもらうことを目的としました。まずは5期生が作った3択クイズ大会。「昨年1年A組で共に学んだ留学生の出身国は?」「宿題を出さないと一番怖い先生は?」など、学校に関わる様々なクイズにみんなで答えました。その後は4-5人のグループに分かれての交流会です。先輩が自分の研究テーマについて紹介したり、後輩が勉強のしかたについて質問したりしました。
以下、1年生たちの感想です。
「今回の交流会では課題の研究の仕方と見つけかたがよく分かりました。教えていただいたことを生かしていきたいです。たくさんの問いに出会う為に本をたくさん読みたいと思います。」
「先輩方の話で共通してあったのは、プレゼンや英語の課題が多く忙しいということでした。その反面、真面目に取り組んでいたら、プレゼンの時に緊張しなくなった、英語での会話やエッセイを書く時にスムーズに書けるようになったなど、入学時に比べて伸びたと感じる点もあるようでした。大変だと感じる事も多いかも知れないけれど、真面目に行えばその分得る物があるのだなと感じました。」
「先輩たちの見えている世界と私の見えている世界は違う事がわかりました。研究テーマも、本当に自分のしたい事でいいんだと少し気持ちが楽になりました。今回、いろんな先輩の話を聞いて、自分は何をしたいのか?や、人はなぜ生きるのか?など、哲学じみた問いが生まれたと思います。」
SGクラスでは、学年を超えた学びを通じて、生徒たち同士で自然と刺激し合う機会をしばしば設けています。後輩が先輩から学ぶのはもちろん、先輩も後輩から大いに学んでいます。どのような状況下においても、こうした学びを止めないことが大事だと確信しています。