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SG7期生 アジア学院にて冬合宿

SG7期生17名は、2021年12月20日(月)~22日(水)、栃木県那須塩原市のアジア学院にて冬合宿を行いました。

アジア学院は、「1973年の創立以来アジア、アフリカ、太平洋諸国の農村地域から、その土地に根を張り、その土地の人々と共に働く“草の根”の農村指導者(Rural Leader)を学生として招き、栃木県西那須野のキャンパスにて、国籍、宗教、民族、習慣、価値観等の違いを認めつつ、公正で平和な社会実現のために、実践的な学びを行っている学校」(同学院ホームページより引用)です。

 

新幹線で那須へ向かった生徒達は、アジア学院へ到着してから、早速着替えをして、アジア学院での様々な学びと体験活動に参加しました。

  1. 食べ物といのちの話

アジア学院の山下さんより、「フードライフ 食べ物といのちと平和」に関する講義をして頂きました。「平和」とは何かを考えつつ、「食べる」ことが平和になるために、いかに重要であるかについて学びました。フードマイレージなどについても学びながら、実際に、キャンパス内を見学して、「食べる」ために鶏や豚は2〜6ヶ月ほどで殺されてしまうことなど、犠牲の上に「食べ物」はあることを学びました。

2. ファームワーク

6月の収穫に向けて、根を強くするための麦踏みを全員で行いました。また、生まれたばかりの鶏卵についているフンをとり、表面を磨く作業を行ったり、近くの神社へ行って肥料として必要な落ち葉を拾いました。普段、農作業に縁のない生徒達も、張り切って体を動かしていまし

た。

3. インディアンカレーワークショップ

実際にアジア学院内で育てられた農作物を使って、カレーを作るワークショップを行いました。手洗い・消毒を徹底しながら、皆協力して楽しく料理しました。食べる時には、手で食べることに挑戦し、五感で食物のありがたみを体感しました。

4. 朝の集いや振り返り

スリランカ在住の方からオンラインでお話を聞いたり、ボランティアスタッフとして活躍した学生の方のお話を全て英語で聞きました。また、インド出身の職員の方や、ミャンマーに滞在歴のあるボランティアの方からも貴重な体験談を聞くことができました。最終日には、全員でこの3日間の学びを振り返り、絵に描いて発表する会を催しました。

以下、生徒達がこの合宿を振り返って得た気づきの文章です。

私が今回得た知的発見は、身近なところや簡単なことから食事に関してのいい循環を作っていくことが大切だということです。このことを考えたのは、1日目でアジア学院の山下さんと一緒にキャンパスツアーをし、その時にコンポスト(堆肥場)でお話してくださったことからです。コンポストは落ち葉、残飯などの有機物を混ぜて分解させ土を作るところです。このお話に加えて、生ゴミを多くの家庭では燃えるゴミとして出しているがこれはとてももったいないことだということも聞きました。その理由として、生ゴミは全体の約80%が元々は水なので燃えるゴミとして出して焼却炉で燃やす行為は水を燃やしているのと変わりはないからです。このお話を聞いていた時、山下さんは「コンポストとして有機物を分解させることは土に戻し還元させている」という内容のことを言っており、聞いた時とても感動をしました。『全て私たちが食べているものは土からできているんだ』と考えさせられました。

私は今回「伝える」ことの大事さを気づきました。アジア学院のコミュニティーはとてもオープンで暖かく、みんながお互いお尊重しあっていました。「英語が流暢でなくても伝えようとする意識さえあれば伝わる」ということを実際に目で見て気づけた気がします。話す言語、文化が違ってもみんな同じ人間だから、距離を取らず、失敗を恐れずに積極的にコミュニケーションを取れる人になりたいなと思いました。また、そうなれるように日々英語の勉強、他の分野の勉強で知識をつけるなどの努力をしていきたいです。

私は今回の合宿を通して、食べ物がある事は当たり前のことではなく、楽しく幸せを噛みしめながらできる食事は絶対に犠牲が存在するという背景があり、また食べ物が十分にある事は平和への第一歩なのだと深く実感することができました。さらに、食事ができることや人に対して言葉で感謝を伝えるだけではなく、周りを見て行動で表す事で感謝を伝える事も大事になってくることも学びました。このような間接的に伝える感謝は、今回、山下さんをはじめとするアジア学院の皆様にも合宿を計画してくださった先生方へも足りていなかったので、今後は常に意識的に行動で表すことができるように尽力します。また、「サーバントリーダー」の如く、常に謙虚でありながら、自分と人が成長できるように考えることができる人間になれるよう努めていきます。

自然に触れながら、人として生きるうえで大切なことを学んだSG7期生たち。今後のさらなる成長が楽しみですね。